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Live Report
2004年12月28,29日 森山威男QUARTET @ jazz in LOVELY
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風邪をひいて森山4を聴くとド〜なるか。
標題の件、わたくし自らがモデルとなって“人体実験”を敢行いたしましたのでご報告申し上げます。
1.原因
学区夜廻り部隊4日間連続19時〜22時の後半2日を役員拝み倒して、やっとのおもいで欠席させてもらった。
「あんたみちゃーな若いのが2日間も欠席かー。」(わたしが若い部類に入るのも問題だが。)
「おみゃあさんはボランティア精神に欠けとるんでにゃあの。」「人でなし!」(これは言われなかった。)
と散々イヤミ言われたのを耐えて獲得した2日間だ。
それなのに、ああ、前半2日間の夜廻りのせいで完璧に風邪をひいてしまった。
マスクや手袋もせずに夜廻りしたのが悪かったのか。
もっと防寒対策をしっかりしておくべきだった。
しかし、ジイ様軍団は強いなあ。夜中の三時間のうち最低1時間は歩きっぱなし。
詰所で休憩を取ってからもう一回。
わたしゃ後からついていくのがやっと。
平均年齢70歳を超えるのではないかというこのメンバー、元気、元気。
日本の将来は高齢化が進んで国力も衰えてくるという議論があるが、そんなことは全然ないぞ、高齢パワー全開で日本は繁栄すること間違いなし、と、確信をもった(かな。)
2.経過
さて、頭は痛いわ、身体は熱っぽいわ、食欲はないわ、咳はでるわの状態だが、
もとより「這ってでも聴きに行く」覚悟。
なんとかカブリツキ席をゲットしたら、隣りの席の東京から来た筋金入りのファンのか*るちゃんもマスク姿。
カブリツキ席で2人ならんでのマスク姿は異様らしく4人のミュージシャンに「ステージにあがるときドキッとした。」とか
「きょうは怪しいやつが2人も来ているな。」とか言われてしまった。
そんなこと言われるくらいはどうってことないが、問題は演奏が始まってから。
例えば“impressions”などのハードな曲。
音川のエビゾリサウンド、タタラフミブロー、ツンノメリホーコー(咆哮のことね。)、
ちょうどtsのベルがわたしの胃のあたりの正面になりまともに吹き込んでくる。
いや、これはつらいぞ。ただでさえ調子の悪い胃が中をかき回されてぐるぐる廻っているよう。
そのとき田中をみれば、もちろん彼も全開モード。
カラキリコロ十指が鍵盤疾走して目にも止まらぬ速さ、
時に鍵盤抉り取るような強烈な打ち込み、
それを見ていたら、遂に胃から………。
さいわい食欲なく胃の中にはなにもなかったから大事にはいたらなかったが。
さらに責め苦は続く、こんな状況ならリーダー森山ももちろん渾身のドラミング。
地を這うようなバスドラの音が熱っぽい関節を襲って膝がますます痛い。
スネアーの乾いた連続音が腰を襲って腰痛もそろそろ限界。
さらにシンバルの強烈で鋭利な音が頭を急襲。
森山、過去にシンバルを叩き割ったことがあるそうだが、
いま、音でわたしの頭をカチ割ろうとしているのではないかしら。
いやぁー、こりゃ、たまらん、どこか逃げ道はないか、
そうだ、意識をbへ持っていこうとおもって、
わたしの正面でよく見える望月の、4弦を上から下へ、下から上へ超高速で縦横に動く左手、右手人差し指、中指見ていたら、
アカン、頭がグルグル廻ってきた。もう数分曲が続いていたら、わたし倒れていたでしょう。
では、バラードではどうかというと、これがまたまずいことがあるのね。
例えば、“goodbye”は田中のイントロから始まったのだが、そのときの静けさといったら、テーブルの上の伝票一枚、
床に落ちても気がつくのではないのかというくらいのもんで、みんなシーンと聴き入っている。
こんなところでゴホンゴホン咳したら、ヒンシュクモンもいいところ。
この咳をこらえるというのもつらいんだよね。
3.結論
「這ってでも聴きに行きたい。」というあなたの気持ちは多いに評価するけれど、
風邪をひいたときや体調の悪いときに森山4を聴きに行ってはいけません。
普通なら音の悦楽を体験できるサウンズ天国となるはずが、サウンズ地獄となります。
まあ、それだけ森山4のサウンズが強烈だという実証にはなりますが。
そういうときはあなたがフトッパラなところをみせて、
折角手に入れた大切なチケットではあるけれど、知人に譲ってあげましょう。
その知人が仕事関係の人なら
「なんか、あいつ、無能なビジネスマンだと思っていたけれど、こんな素晴らしい音楽を聴いているとはうーむ、能ある鷹は爪隠す、というヤツだな。」
ということになって、たとえ1,000,000,000,000円の商談でも即成立すること間違いなし。
その知人が、あなたが憎からず思っている人の場合は
「ダサイ、サエナイ人だなあと思っていたけれど、こんな心の打ち震える音楽を知っていたとは。うーん、よく見たらなかなかカッコいいじゃないの。真剣にお付き合いすること考えなくちゃ。」
となって、2人の間にハートマークが10,000ルクスで灯ること間違いなし!
(ふな)
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