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Live Report
2005年4月9日 森山 Drums Solo Live @ GALERIA la escena
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音よ、塀の中まで届け!
この地域は目をつむってても歩けると自負していたのだが、
ウーム、しばらく来ないと街の様子が大分変わっているなあ。
この辺りは官庁街の東北に当たる古くからの街並でそんなに変わらないと思っていたのだけれど、
あまり大口たたくものではないな。
昔、仕事さぼって、インヴェーダーゲームにのめりこんで
(懐かしいなあと思った人はかなり歳だよ。)
コーヒー代よりよっぽど多くのおカネを巻き上げられた喫茶店ははまだ健在だったが店名は変わっていた。
ライヴ前に時間があったので入ったら、マスターもやっぱり知らない人。
テーブルもあのゲームのできるテーブルじゃなくて、まっとうな(?)テーブルに。
そりゃそうだわなあ、いまどき。
この喫茶店から1分くらい歩いたところに、
間口は狭いがフロントの曲面の外壁が印象的なデザインの瀟洒なビルが。
いつのまにこんなビル建ったのだろう、全然知らなかった。
この7階が、今回の森山ソロのライヴ会場。
巨大な花瓶から太い幹の桜が何本かの大振りの枝を張り出してドラムスセットの横に。
地上でも今を盛りと咲き誇っているが、その地上の満開の桜を根こそぎ7階の床に植え替えたよう。
森山がトップシンバルを叩くとき、振り上げたスティックが花房に当たって、
薄紅の花びらがハラハラヒラヒラ舞い落ちる様はまさに一幅の絵としかいいようがない。
ただ、ヴィジュアル的には完璧であるが、
ソロだけれど仮想インタープレイの相手としては、
いささか、もの足りなかったようだ。
森山がMCで「ソロの場合はのめりこめた場合はいいんですが、のめりこめないと…ウンヌン」
と言っていたが、もの言わぬ桜が仮想の相手では、インスパイア―されにくかったか。
あ、わたしは森山が手を抜いたとか言っているのではないよ。
森山ドラムスは充分、炸裂した。それは、いつものライヴの
時と同じく、森山の額から滴る玉のような汗をみればわかることだ。
最初に街の様子を少し書いたが、
このライヴ会場から道を隔てて直下に見える広い敷地を持ったシティホテルと見紛うばかりの豪華な建物は、
名*屋拘置所である。
街のど真ん中にある拘置所として名古屋人が、万博より、中部国際空港より、
ナナちゃん人形より、もちろん金のシャチホコより、一番の誇りとしている施設である。(ホントカ。)
この夜、塀の中で不自由を余儀なくされている方々の耳にも、
普段の夜とは違う心地よい振動の空気が、通り一本隔てたビルの7階から届いていったのではないだろうか。
豪腕剛脚ドラマー森山の演奏にふさわしい場所であったことは間違いない。
………ナンデヤネン。
(ふな)
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