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Live Report

2005年10月10日 林栄一 & 森山威男 @ ニューポート
6時開場、7時開演のつもりで出かけましたが、 8時開演になっていたらしくおかげで最前列に陣取ることが出来、 そうこうするうちに続々と席がうまり、満員電車状態に。
そんな熱気のなか森山さん、林さんの二人が登場。

1曲目は、静かに始まりましたが、それもテーマが終わるまで…。
すぐに林さんの得意のキュッキュッも織り交ぜたソロが続いた後、森山さんのソロ。
『モナリザ』での林さんの正調スタンダードとは違い、自由で無垢な響きが強調されているように思われました。
疾風のごとくエンディングに突入。 のっけからお二人の真正面からの対決を堪能。
ドラムとサックスだけの演奏は始めて聴くのですが、むき出しの音が直接飛んでくるという迫力を感じます。 林さんのいかにも分厚いリードが乾いた音を出し、 バスドラの深い重い響きがドコンドコンと腹に響き思わずワオーとの歓声が出てしまい、 1曲目でこの興奮状態。
ところが、1曲目の曲目が思い出せず、ここまで出ているのですが…。
「恋とは何でしょう」はブラシに持ち替えての2曲目。
林さんは短めのフレーズをつないでいくような盛り上げ方でクライマックスを。
これも森山さんのソロがたっぷり。
いつも思うことですが、ブラシを使って何であのようなキレとビックトーンが可能なのか。
今日は全曲ドラムソロが入るのかな?林さんがのっけからフリーに。 小気味良いリズムでスタート。秋に相応しい「枯葉」。
秋の北陸にぴったりと思いきや、テーマもそこそこに、再度急速調のフリーに突入。 フリーキーな高音を連発する林さん。
バスドラの連打というか、連キックに声はかかるは、 口笛は鳴らすはで100人近くの観客が音の洪水に翻弄され、興奮の坩堝に。
富山の人も熱い人が多いですわ。待ち焦がれていた方の気持ちよーく判ります。
「虹の彼方に」はドコドコドコのマレットの上をテーマを忠実に丹精に繰り返していく林さん。
乱れうちのイントロに、堪え切れない歓声が起こり「インプレッション」がスタート。
途中のMCで「今日は林さんを後から追いかけて…」と話しておられましたが、 そんなことはすっかり忘れ去ってしまったようにぐいぐいと強烈に引っ張る森山さん。 林さんも譲らず、リズムと離れたり、遅らせたりの仕掛けをふんだんにしたまま、 高みに駆け上り、エンディングへ。
こんなに飛ばしたら、このあと大丈夫かなと思うほどのドライブ感に全員がノックアウトのまま休憩へ。

アーすごかったの声がそこらじゅうで。
私もすっかり首が凝ってしまいグルグル回しながら、 ふと気が付くとレコード棚の最前列にあの翼の「ハッシャバイ」のレコードが。
今日のライブにかける思いが伝わる演出に思わずニンマリ。
北海道からもよくお見かけする方がきておられました。

2部は森山さん、アーラのTシャツに着替えて登場。
「朝日のごとく」に始まり、「グリーンスリーブス」「ナウザタイム」「ブルーボサ」。
印象的だったのは「グリーンスリーブス」。 原型を留めないようなアプローチでありながら、民謡の持つプリミティブな音を感じる演奏。
途中に森山さんのマーチのリズム。 シンバルで打ち出されるアフロのリズムもあったような。
かわいらしくも切ない「ブルーボサ」は去年の2月にスターアイズでピアノトリオで聞いて以来。 嬉しくなりました。「次は何を?」との森山さんの問いかけに、小声で答える林さん。
1曲終わるごとに、そんな風にして演奏が進められました。

「ありがとうございました」に、かぶさるようにアンコールの声が。
「ハッシャバイ」が始まると、通路もなくなるように前に押し寄せるひと人。
最後はやはり「グッバイ」。林さんのストレートな音。
そして、スババババンの仕掛けに林さんのサックスが応えてさらにテンションが上がり、切なさも頂点に。

今回は、幸運にも真近で演奏に接することが出来ましたが、シンバルのグワッシャーンにのけぞり、 曲にあわせて様々なスティックを取り替える森山さんの真剣なまなざし。大満足でした。 特に7日は京都で、そして10日に富山でと、兎に角贅沢な2日間でした。
普段あまり聴けないスタンダード曲がメインの構成でしたが、 いつもながらの渾身、入魂の森山さんと林さんに酔いしれたライブでした。


(いわな)







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