今回は森山組ではないので簡単なレポートにします。んんー、でも曲名が分からないのでライブレポにならないかも知れない・・・・録音もしていないので森山さんの話も思い出しながら書いています。ご了承を。右の写真はリハーサル風景、文中に出てくるH田さんからいただきました。明るいと全然感じが違います。

行く前に慌てていてテーブルの上から鞄を落としてしまった。鞄をひっつかんで急いでJRに乗って金山駅で名鉄犬山線回り新岐阜行きに乗る。さあて暇つぶしにパソコンを・・・と開けたら・・・・うっぎゃあ、液晶割れ。んんんんんんんん・・・・ああ、保障外だ。はあああああ・どっかーんと落ち込むが、まだデータが壊れなかったのが救いだわ。40分ほど乗って苧ヶ瀬(おがせ)駅へ、降りたら無人駅で、運転手さんが窓から顔を出して切符を受け取っている・・・後ろの方の人はまだホームを歩いているが全員の切符を受け取らずに列車は出発。キセルし放題では?歩いて会場のOpus oneへむかう。.国道21号線沿いの、温室を改造した建物。ちょっとおしゃれなレストラン。

ほぼ満員で、私は一番入り口の所に陣取る。いつも聴いているんだし、ちょっと遠慮して・・・。すごーく寒かったのだけれど、ヒーターを持ってきてくださり、ああ助かった。暖ったかーい。オーナーのお母様が気を利かせてくださって、なんと入場料が無料に・・・・へっ?申し訳ない、その分いっぱい飲んで食べて帰ろう。7時半。オーナーの友人のH田さんがごあいさつ。彼には数年前八ヶ岳ジャズフェスの後ごちそうになった事がある、よく覚えていて下さったものだ。「・・・・・お願いがあります、演奏中はフラッシュを焚かないで・・・(先週の京都もこういうアナウンスをしてもらえばよかったのだ)アンコールの時は焚いても良いというご許可をいただきました・・・・・森山威男トリオです」森山さんがリーダーのピアノトリオ?なんだか変な感じ。でも山下洋輔とでもピアノトリオともいえるか。Mr.P.C.一曲目、ドラムソロからスタート、ど迫力。普通のピアノトリオを期待していらした方はびっくり仰天でしょう。納谷さんは名古屋を中心にして活躍しておられるピアニスト、昔森山グループの演奏のときに確かラブリーで米田さんのトラで演奏されたことがある・・あとでお聞きしたら、米田さんのお父様が危篤になられた時、丸山繁雄グループのトラだったと。そうか、私の思い違いだった。この方は正統派で何でもこなせそう。、うわあ、ど迫力。どっひゃあ。左の奥の端に森山さん、そのすぐ右に納谷さんが見える。

一曲目にして帰る人がいる、ドラムの迫力に耐えられなかったのだろうか。

メンバー紹介。ドラム、森山威男でした。 メンバー紹介。この後、チックコリアに演奏してもらって月がとっても青いからを歌った話、南里文雄賞授賞式の後山下洋輔に伴奏してもらって潮来傘を歌った話。この後も、今までのライブで話された、ウケた話題満載。今日はサービス満点です。

おや普通の曲だ。でも心地よい。もう全然曲名が出てこない。しまった、終わった後納谷さんにお伺いすれば良かったのだ。

バラード。サキソフォーン・・・とエディジェファーソンが歌った曲・・だめだ、やっぱり曲名が出てこない。普通のピアノトリオになっている、さっき帰った人は残念ねぇ。ああ、普通のピアノトリオ・良いのだけれど、でも私にとってはちょっと物足らない。森山さんのブラシテクニックはすごいのだけれど、何も森山さんでなくても、という気がしてきてしまう。森山狂としては、森山さんが脇に回る演奏は今ひとつ好きになれなくて・・・だからスタンダード回帰路線には反対。

今日は家族と一緒に来ようかと思ったんですけれど、娘が毎日新聞の読書感想文コンクールで毎日新聞社賞を取りまして、昨日東京で表彰式がありました。私も先月東京で表彰式だったんですけれど、娘に負けてしまったようです。さっき携帯にメールが来たんですけれど、「皇太子妃の雅子様とお話ししました。将来は何になりたいですかと聞かれたので英語を生かした仕事に就きたいですと返事をしました」考えてみたら英語なんて話せないんですよ。私の家系は突拍子もないことを言う家系のようです。私の父はずっと山梨県で歯医者をしていて、つい5年ほど前になくなったんですけれど、70越えてから「威男、おとうちゃんはどうも歯医者にはむいてなさそうだ」今頃言うなよって。脳梗塞で入院してから「威男、お前は今でもドラムを叩いているのか」って言うから「叩いていますよ」と言ったら「そうか、今からでも遅くない、二人で力を合わせればりっぱな狸になれる」笑うわけには行きませんから「いっしょに狸になりましょう」と言ったんですけど、聞いていた母親や妹は笑って良いのか泣いて良いのか・・・また演奏とは関係ない話になってしまいました。

ああしかし健忘症というのか何なのか、良く知っているはずの曲なのに全然曲名が出てこない。シンバルのレガートがいつもの音に聞こえない。もしかして借り物?ここからはドラムが全然見えないのだ。ああ、タムの響きが違う、やはり森山さんのドラムではないな。ライドシンバルの真ん中を叩いた時のカンカンという響きがないみたい。でもクラッシュの方はシズルがついていて、いつもの音みたい。スネアも違いそう。ハウスドラムで叩く時もシンバルとスネア類はご持参なのだけれど・・・でもこの場所ならこれくらいのコンパクトな感じでいいのかも。

But not for me。

A night in Tunisia.こういうリズムの曲は良い。

In a setimental mood アップライトピアノの高音の調律が気になる。しかしみんな聴いていると言うだけでも心が落ち着くわ。このままこの観客を京都のマリアージュに連れて行きたい・・まだ言ってる。入場料は3500円だし。美味しい料理をいただいて心が和む。観客だけでなく、カウンター、厨房のみんなも真剣に聴き入っている。

ベースの加藤さんから始まってSo what.

ドラムが叩けると言うだけで、クラシックのことも何にも知らないで芸大というところに入ってしまったので、苦労した日々を思い出します。大学三年生の時に山下洋輔と出会って、ハチャメチャやろうぜ、って言って「これがジャズだ」といいながらやっていたんですけれど22才くらいから30才くらいの若くて一番いい時代を山下洋輔と過ごしてきました。女房という時間よりも山下といる時間の方が長いくらいでした。山下洋輔は阿佐ヶ谷に住んでいたんですけれど、私も阿佐ヶ谷に引っ越して、携帯電話もない時代ですから、山下洋輔が「家に使っていないインターホンがあるからそれをあげるよ」というので、忘れもしません、雨のざあざあ降る中を、外に出て「もしもし、もしもし」といっていたことを思い出します。結局全然聞こえませんでした。俺たちもし別れることなんてあるならば、どう別れるんだろうと言っていたのですが、。それでも別れる日がやってきました。ハチャメチャばかりずっとやってきましたので、できることならきれい〜な曲をやりたいと、ずっと思ってきたんです。それがこの曲です。

Hush-a-bye。

で、アンコールのコールが始まってしまって、何をやるのかカウンターのところで相談・・歌っているのだけれど、何かなあ?

うっひゃあ、Isn't she lovely? だぁ・・・・びっくり、森山さんの演奏では二度とこんな曲は聴けないのでは。でもドラムソロがないぞ。

この店でライブは初めてらしい・・オーナーさんはクラシックのバイオリニストだったとのこと。方向転換してレストランのオーナーに。「これからも月一度くらいライブをしていきたいと思います。森山さんもまたこれに懲りず・・・」と言いかけたところ、森山さん「いいとも!」オーナー「ピアノのかたにお詫びをせねば、これは私が3-4才のころから弾いていたピアノで・・」納谷さんも「いいとも!」

ドラムを見たら、やはり森山さんのいつものドラムとは違っていた。カノープスというメーカーのもの。ここのハウスドラムだろうか?CanopusをばらすとCanとOpus,「できる」とこの店の「Opus one」が一緒になった名前、かっこいいじゃん。

CDの売り上げも上々。気持ちのいい人が揃っている。納谷さんが私の顔を見て「・・・だよねえ!」そう、何年かぶりなのだけれど、覚えていて下さったようだ。楽しゅうございました。来て良かった。

名鉄の終電で帰宅。太田川行き急行・・・昔、この沿線で働いていた時、先輩のお宅に遊びに行って、自宅までタクシーをけちって終電に乗って、気が付いたら(起こされたら)太田川、そこからタクシーで帰って結局高く付いたことを思い出した。絶対寝ないようにしないと。座席も心もほかほかと暖かい。次回の森山さんのライブも期待しよう。