え〜、多忙につき地球村のライブとアルフィー、NHKのライブレポートをさぼってしまいました。やっと復活です。

森山カルテットでの演奏を聞き逃すのは二年ぶりか。日程が4/28(月)29()30(水)と、平日二日間の間に祝日が入るという、いくらゴールデンウィークとはいえ、民間弱小病院は私が休んだら診療がストップしてしまう。まだラブリーならともかく、新宿ではねぇ。診察が終わってからすっとんで豊橋から新幹線に乗って行っても2ndセットに間に合うかどうかという状況ではさすがに3daysはきつい。29日の中日のみの出席と相成りました。グズラさんに「欠席じゃなかったの?」って訊かれちゃった。

Giant stepsからスタート。ノブ君胸の花柄がかわいいけれど、五本指ソックスの色は黒にした方が目立たないよ。おお森山さんしょっぱなから飛ばしてます、サンダーロール!腕を大きく振り上げてわ〜、かっこいいなぁ、音川ソロよくこなれています。ノブ君髪の毛の中央がちょっと逆立ってベッカム風?音川ソロ縦横無尽、コルトレーンがよく似合う。良いバンドだなあ、毎回思うけれど。無理をしてでも聴きに来る価値は十二分にあるものよ。全くノブ君のアプローチは意表をつくよ、ああ、もうおかしくなってしまうくらい一曲目から完璧に森山田中バトルのフリー状態!あまりのすごさになんだか笑えてきてしまって。ノブ君ソロ終わってちょっとほっとしたっていう顔をした。森山さん一曲目からすごいソロ。あ〜、興奮する!やっぱり来て良かった。

「はー、はー、『音川英二!』『田中信正!』『望月英明!』」「今年初めてのピットインで、うれしさのあまり昨夜は飲み過ぎてしまいました。今日終わる頃までには気分も良くなっていることと思います。1st セットはコルトレーンの曲ばかり演奏しようと思います」(オーという歓声)「ですから曲目は紹介しなくてもいいんです。といっても私が曲は知っていても曲名をしらないものですから」

アフロブルー。音川さんはソプラノ。ノブソロ、望月さんの伸びのあるベースラインに乗って・・・ぎゃ、しまった!MDの操作を間違えて今までの分全部消してしまった!ん〜もったいない。ノブ君ガシガシと、森山さんそれを見てつける、わーっと最高潮に達したところで音川さん入る。森山さんのワルツ。音川ソロ、バックの田中森山ががんがんとあおって盛り上げる。おや珍しい、グズラさんのフリーソロだ。何ともいえない味がある。もっといつもやればいいのに。森山さんがつけ、ノブ君が入り、トリオでのベースソロ。テーマに戻る、少しテンポが速くなったかな?

テナーに持ち替えてバラードに。曲名何だったっけ。スタンダードを知らないって、ノブ君や森山さんのこと笑えない。うー、テナーの響き美しい。はー。あまりの美しいピアノソロ、カメラを構えていたけれど手が脱力してしまった。音川さんのソロテナーの音色も逞しい、そして美しい。音色がまた変わったような気もするけれど。いいわあ〜。音川さんちょっとノブ君の方を振り返ってテーマに戻る。最後のカデンツァー・・。今日は舞台が明るいのでうまくシャッターが切れるわ。

Mr.P.C.ノブ君ソロ。うわー、クラスター奏法炸裂、うひゃ、だんだんすごくなっていく、ガーッと高音に行くところ、森山さんのロールとばっちり、繰り出すリズムも!音川さんに合図をしてテナーソロへ。森山音川デュオに。すごいアップテンポだけれどバリバリに決まってる!すごい破壊力、わあわあドラムソロも、う〜んとうなってしまう。拍手、歓声、うなり声、どよめき・・・で一部終了。

しばらくして森山さん登場。新品のドラムヘッドをケースから出していらっしゃるから、ヘッド交換かしら?お手伝いしなくていいかしら?いつものサインして差し上げるものは叩いた痕のあるものだし、などと考えていたら、ヘッドを持ったまま控室へ戻られた。あれ?新品に見えたけれど、古いものだったのかな?

結局新品のドラムヘッドにカラフルなサインをして差し上げることになったようです。熱いじゃんけんバトルが繰り広げられましたが今回は一人だけ。「北海道とか、新潟とかいらっしゃるんで遠くの方に当たると良いなあと思っていたんですが・・・どちらからいらしたんですか?」「福島です」「福島!」とみんなで拍手。この次は是非可児にいらしてください。話ついでにもう少しいいですか?昨年も私の住んでいる可児市のALAというホールが出来て、そこで演奏させてもらったんですけれど、1000人はいるすてきなホールができてそこでやったんです。みごと切符も完売で、入れない人たちがそれでも入れてくれって、立ち見を消防に申請して入れさせてもらったんですけれど。可児市の方は森山さんがやるとこんなにお客さんが入るんだって、今年は大ホールで二日間やりましょう、なんて無謀なことを仰ったんですよ。・・・入るわけですよ。ケイコ・リーと、山下洋輔と、坂田明と(おお〜)呼んでるわけですから。ケイコ・リーだけだって1000人くらい入るんじゃないですかね?ああ、それに彼もいたんだ、(音川さんが横で「近藤房之助」と助け船を出す)近藤房之助。それで演奏したんですからそりゃあもう1000人くらい入るわけですよ。今年はそんなには入らないんですよ。ニューヨークからジョージ・ガゾーンとエイブラハム・バートンと、それから井上陽介と3人呼んで、きれいどころは誰もなく、演奏することになったんです。但し、二日間音を全部録音して後ほど「Live at ALA」というタイトルで、多分4枚組くらいになると思うんですが、全部ステージごとに趣向を変えて演奏したものをライブレコーディングして出すという、そういうところまで計画が進んでいるんです。で、おそらく、二日間とも1000人1000人なんて皆さんいらしていただけるわけないだろうと思って、この間行って話をしてきました。ALAの方は去年で気をよくしているものですから、「森山さんがやれば5000円でもお客さんは絶対来る」なんて言ってるんですよ。そんな見え張らなくてもいいので、一日5000円なら二日間なら7000円と、二日間通し切符を買っていただけるなら7000円と。それから東京とか遠くから来られる方は、泊まらなければしかたないので、可児市の方でホテルを押さえて、コンサートのある日はうんと安く泊まれるように可児市の方から交渉して、そこへいくバスも名古屋駅から専用のバスを(スゴイ〜)仕立ててホテルまでお送りする。それからホテルから会場までお送りして、コンサートが終わったらまたホテルまで送り返す、というところまでやってくださるそうです。是非いらしてください、私も行きます。(爆笑)そんな風なわけで今から楽しみにしているんですけれど。ALAにはいろいろお世話になって、今年の4月からはドラム道場なんていうのもひらきまして、田舎だからドラムなんて習う人いないよ、って言ったんですけれど、いいえ森山さんがやればものすごく来ちゃって断るのに困るから、なにか試験をして選ばなくちゃいけないなんて言ってたんですけれど、なになに結局ふたをあけてみたら全部合わせても10人くらいしかいなくって、で、値段なるべく安くしてくださいって頼んで、1回3000円でレッスンをすることにしたんです。1時間でグループレッスンていうことにして、やっているんですけれど全部合わせても10人ていうのが毎週10人来るわけじゃなくて自由参加できていただいているので。それから個人レッスンというのもありまして、こちらは30分5000円という価格で一対一で教えるんですけれど。なるべく個人レッスンの方がいいんです。・・・なぜなら、グループレッスンは可児市の方でこう・・辞令が出るんですよ。「汝をALAの職員にする」なんていう感じの、月給で下さるんです。生徒がいなくても、私の給料の方は毎月固定給で変わらないという得な条件でやとっていただいて。で、個人レッスンの方は何人になるかわからないから、そちらの方の1回5000円というのは森山さんのほうに直接支払ってくださいと。ということで月給以外にいただけることになったので、私の方はなるべくちょっとうまくなると個人レッスンにしましょう、って。この間レッスンしたらグループレッスンの方は1人だったんですよ。1人に1時間教えて3000円で、次の人は個人レッスンで30分教えて5000円って(げらげら)、えらい損してるみたいで話が合わないんですけれど(あっはっは)。・・・よろしかったらいらしてください。・・・休憩を、失礼しました。これから演奏します。拍手。

おー、サウンドリバー。ノブ君の趾(足の指はこう書きます)長いなあ〜。アフロリズム、低音のソロ。森山さんのバスドラムが刺激的、おー、クラスター、森山さんとばっちり、すごいリズム。森山さんのドラミングは本当にスキがない。振り遅れたかな?って感じも全くなし、地響きが走る。音川さんのソロバリバリと吹きまくりノブ君あおる森山さんも追いかける!森山ソロすごい!もう〜、何だっての?信じられないような叩きまくり、和のテイストを感じさせる、すごいソロ!!うわ〜、本当に髪の毛が逆立ちました!!!ほ〜。

お、ワイルドリバー。川メドレーね(音川→荒川)。いいねー、このテーマのグズラさんのベースラインがまたいいんだよねー。ソプラノのソロはアフロブルーのフェイクもいれて巧み。写真を撮ろうとしたらそろそろ電池切れしそうだわ。なんか今日はノブ君がかっこよくとれるんだけれど、足もととのアンバランスが際だって変。ノブソロうわー、うわすごい!なんか、哀願するような顔で森山さんを見て、リズムが戻り音川さんを見てテーマに戻る。ああ、本当に本当にいいバンド・・・いい音。

ノブ君グズラさんの顔を見上げて、森山さんの方を見て、Gratitudeのイントロを弾き始める。あ〜美し。シズルの音色もきれいにひびいて、同じシンバルをマレット一つで叩くだけでどうしてこんなに音に違いが出せるの?フレーズごとにメリハリをつけた音量の差が出ている。ノブ君、望月さんのデュオによるピアノソロ。ピアノの音色に少々難ありなので短音のロングトーンのソロよりも速めのフレーズか和音で聴かせた方がよかったかもね。音川ソロ低音の響きが良いわ。さあ森山さん来たぞ来たぞ〜どひゃ〜っと暴れる、今日はまた暴れ度合いがすごいわ。昨日はどうだったんだろう、でもそんなに疲れた様子は見せていないのでちょっと安心。

ほ〜っとひたる余韻もなくサンライズ。ノブ君いきなりのランダム音階の乱れ打ち、こうくるか?あ、持っていき方に意外性があり、たくさんの引き出しを持っているピアニストだなあという感じ。テーマのリズムを全員でガンガン入れて盛り上げるが、お〜い、大丈夫〜?こんなにハードに盛り上げて。フリーっぽいノブソロの終わり、森山さんノブ君をこれでもかと叩きのめすように。Giant stepsはノブ君が主導権を握っていた感じだったが今度は森山さんが仕返しかも。音川ソロ単なる吹きまくりではなくきちんとフレーズがつながっている。森山さんの雄叫び。森山さんがノブ君をたきつけて、もっと暴れろと言っているみたい。そのコーラスが終わったらびしっとブレイクして音川望月デュオとなる。リズムリフをドラムとピアノでつけ、タイミングを計り、全員で音川さんをのせて突っ走る!ハイハットを踏む足のみごとなこと、パカン!でテーマに戻るが会場から歓声!

ありがとうございました!9月19日20日は可児で会いましょう!

アンコールの拍手。お、ここでアンコールに持っていくパターンはうまいぞ。でないと、グッドバイの後のアンコールの拍手には応えることないのは判っているけれど、曲数は一緒でもその時はもの足らなく感じるもの。今日はお得感を出しました。

ハッシャバイが始まる。ノブソロ、元気よくという感じ。森山さんも調子良さそうで嬉しい。音川ソロ、フレージングGood。ベースソロ、望月節。テーマに戻る。

拍手が鳴りやまない。今日は「もう知っている曲がないんです・・・」とは言わせませんよ。

皆メンバー成長著しく、田中はソロアルバムを出しますし。もう録音はすんだの?ノブ君うんうんと頷く。音川は初リーダーアルバムを出されるそうですね。おめでとうございます。と言ってじっと望月さんの方を見て立つ森山さん(爆笑)、おじぎをして「ずっといてくださっています」

1月に1ヶ月ほど入院していたんですけれど、遠路はるばる見舞いに来てくれたのはグズラだけでした(笑)。演奏が終わって着替えて控室から出てくると、もう誰もいなくて祭りの後の寂しさを味わっています。皆さん急いで帰らずに終わったらビールでも一杯飲みましょう〜。

わーきれいな和音だー。すてきなイントロだー。ピピッ、ピピッとアラーム音みたいのが聞こえる、なんだろう。息をひそめて皆ノブソロに聴き入っている。皆、何を思って聴いているのかな、せつないいろんな情景がうかびあがってくるのではないかしらん。

終了。皆、深いため息をついて、手を叩き続ける。