学会発表が終わった〜!翌朝下関を出て、のぞみにのって名古屋へ帰る、その間は先日のラブリーのレポートを書きづめである、腱鞘炎になりそうだ、軽い神経麻痺のある左手が痛む。ライブスケジュールを印刷し、午後4時に自宅を出る。近くまで来て道に迷い、気持ちは焦るがなんとか開場1時間前にはたどり着く。それでも思ったより行列は少なく、5番目をゲットした。そこで坐ってまたレポート書きである。しかし、何しろこの4連続レポート、どれも録音なし、みみずののたくっているメモから起こしただけだから、録音していた人は本物と聴き比べたら足らないと思うけれど。(写真は、HP掲載用との使用目的で撮影のご許可をいただいています)


18:40、藤井先生が登場。ご挨拶。「平成2年の8月に第一回目のコンサートを森山先生(藤井先生は森山さんの生徒)にやっていただき、15年目になります。ほとんど毎年出て頂いていたんですけれど、2002年からは2年間出て頂くことができませんでした。その前はジュニア・マンスといっしょにやっていただきまして、その前はピアノの鈴木コルゲンさんの追悼コンサートをやってもらいました。2年もさぼっておりましたので、森山さんには怒られっぱなしでした。スイングジャーナルをご覧になっている方はご存知かもしれませんが、ジャズマンの人気投票ドラム部門では、森山威男は2位でした。時々しかやらないのに2位ですから大したものです・・・・。今日は佐藤芳明さんというアコーディオニストをゲストに迎えまして、いつもの4人との美しいインタープレイが聴けるものと思います、どうぞ森山さん」と紹介、メンバー登場。わー佐藤君リバティプリント?かわいい花柄シャツ、ノブ君負けてるかも。


ン、ンとカウントを出すといきなりドカ〜ンとインプレッションズが始まる、うゎ〜、すごいサウンド、一音目からノックアウトされそう。ノブ君、靴脱いでる。アコーディオンの音かと思ったらノブ君のピアノだった。森山さんは黒シャツにマオカラーのスーツ、グズラさんは黒Tシャツ。音川さんのストレートな音が突き抜ける、わ〜、かっこいい森山さんのショット、タムの連打。佐藤君もアコーディオンをつけ始める。森山さんを一生懸命で見つめて、音川さんが横目で佐藤君を見て合図、アコーディオンソロへ。目をつぶって歌いながら弾く佐藤君。森山さん楽しそう、あおってるなぁ〜。ドラムの連打、グズラさんのベースの伸び、ああ楽しい。あ、写真撮ろうとしたらフラッシュが光りそうになった、慌てて発光部を押さえる。ノブ君ソロへ、佐藤君はノブ君の横に立ってノブ君の弾く鍵盤を見つめている。森山さんとノブ君のやりとりを一番楽しそうに(客席も含め)見ているのは佐藤君だな。ノブ君必死、森山さんニヤリと笑ってまだあおる。ドラムソロへ。うわぉ、もうぼーっとして見とれてしまう。パカンパカンパカンパカンパカン!でテーマに入る。テーマの終わり、リピートをしてだんだんデクレッシェンド、そして森山さんがパカン!と入れ、エンディングに。


18:55。「何年ぶりでしょうか、ここで演奏するのは。まだ私が二十歳の頃からですから10年ぶりでしょうか。音川英二、望月英明、田中信正。え〜・・・」ドキドキ。「佐藤芳明!」ああよかった、名前が出てきた。「NHKのセッション505の司会者の小川もこさんという方が、『このバンドは森山さんと望月さんを除けばヴィジュアル系ですね』って言うんです。私は横文字に疎いものですから、ヴィジュアル系ってどういう意味だかよくわからないんですけれど、佐藤さんとか、田中さんがヴィジュアル系なら、私は何系だろうって・・・望月さんはわかるんですけれどね」サカタさんはドカタ系、って感じですが、望月さんは何系でしょうか。「久しぶりなので、軽くやろうね、本気を出さないようにそっとやろうね、って約束したのに」爆笑。「だって私はもう年寄りなんです、もう60を超えましたから」客席からホーッという驚きと、先ほどの演奏を回想したか、ため息が。「先ほどの曲はコルトレーンのインプレッションズという曲で、今度もコルトレーンの曲でアフロブルー

音川さんソプラノに持ち替える。ガーンガーンと始まる深いサウンド。テーマからアコーディオンソロへ。アコーディオンもアクション系って感じの楽器と思っていたが、佐藤君のライブに良く行くMayumiちゃんによれば、いつもは佐藤君はクールな演奏をするらしい。そういえば、昨年末名古屋のシャンソン系のライブハウスに出たガレージシャンソンショー、を見に行ったら(佐藤君はこのかたわれ)、すごく感じが違ったわ(このバンドをご存じない方、ぜひHPを見てください。このページの左側のメイクしたつんつんアタマが佐藤君ですのよ)。このバンドでやった後、疲れないだろうか〜。だって、アコーディオンすごく重そうだもの。音川ソロ、ソプラノを水平とは言わないけれどマイクに向かって持ち上げて吹きまくる。森山さんのドラミングを、反応しようとしてか真剣に見つめる佐藤君。ノブ君ソロ。ノブ君必死で森山さんを見る。森山さん笑ってノブ君を叩きのめそうとしているかのよう。それを見ている音川さんも佐藤君も大笑い。

ふぅ〜、と大きく息をつく森山さん、タオルで汗を拭く。音川さんの方を見て頷いて次の曲へ。音川さん、テナーサックスを振り上げて高らかにI want to talk about youを。微妙〜にテンポが速い気がする。テーマから、アコーディオンソロへ。暖かみのある音色、優しい旋律。ソロ終わりに、音川さんを診る佐藤君、音川さんがノブ君の方に振る。ピアノソロ、グズラさんとのデュオ。澄んだサウンドが響きわたる。サビから森山さんブラシで。森山さんかけ声をかける。終わりに持っていきそうな雰囲気だったけれど、予想に反して音川ソロ、あ、そういえばサックスのソロがまだだった。朗々と吹き上げてカデンツァーへ、振り上げて降ろすサックス、フェードアウト。

19:20。メンバー紹介。「え〜、この前はもと一緒にやっていたピアニスト板橋文夫と一緒にやったんですが、『新しい曲をやりましょう』って譜面を持ってきたんです。一生懸命練習したんですが、本番では見事に間違えてしまって、ダメなんですよ、譜面を出されると次なんだっけ、何だっけ、ってアタマがそれでいっぱいになってしまうんです(笑)。・・・そこへいくと佐藤さんはいいですね、譜面に強くて」いきなり振られて、びっくりした顔になる佐藤君。「リハーサルしていて、今日が初めての曲もいろいろあるはずなのに、譜面を見たら何のことはなくやってしまうんですから、恐れ入りました」客席からおお〜、という声、うろたえる佐藤君。「どういう才能なんでしょうか、すばらしいですね」客席から拍手が、佐藤君客席にむかってそれを押さえるような仕草。「やめてくださいよ、すごいプレッシャーなんですから」客席から笑い。

「今日ももうダメなんじゃないかなぁ、なんて弱気になってしまって。今朝早く6時ころに風呂なんかに入って、身を清めてから演奏しようって考えて、普段は電気カミソリでヒゲを剃るんですけれど、風呂の中でカミソリ?」客席から「シェーバー」と声が飛ぶ。「それで剃って触ってみたら、なんかこうざらざらするんですよ。おかしいなぁ、と思ってみたら刃が逆についてまして、こんなの付け替えたのはずっと前なんで、いつからこうだったんだろう、これは今日もダメかもしれないなんて思ってしまって」爆笑。「最初の曲から3曲、コルトレーンの曲だったのでこのセットの最後の曲は音川英二の作りました曲で、サウンド・リバー。サウンドリバーなんて、いい曲みたいに聞こえますが・・・いい曲なんですけれど、日本語に直すと音・川、なんちゃって、聞かない方が良かったですね」爆笑。

タン・タタッタと始まる。ベースとピアノがバックでつけて、メロディーを吹く音川さん。佐藤君はメロディーと伴奏と両方を。本当にいい緊張感があるバンドだ。森山さん楽しそう。ピアノソロ。ノブ君の連打に森山さんタカタカとリズムをつける。音川さんも楽しそうだ。森山さんキェーと声を上げ、4beatに。ダンダンダン!とリズムを入れ音川ソロに。ノブ君一休み。ステージの端でバッキングしている佐藤君、吹きまくる音川さん。佐藤君の蛇腹を引く左手が、最前列の「ふな」さんを直撃しそう。ドラムソロ。あれ、アコーディオンソロがないんじゃない?聴きたかった・・・。佐藤君のHPを見ていると、森山さんのことはとても尊敬しているらしい。アコーディオンの師匠に出会ったときと同じような衝撃を受けた、ってくらいインパクトがあったそうで・・・。

「音川英二!佐藤芳明!田中信正!望月英明!」先生、声が枯れてますよ・・・。「できれば、山梨で独りで住んでいる母親を呼んで聴かせてやりたかった、こんなにウケるとは思わなかった・・・」爆笑。「昨年のアーラでやったコンサートの時は聴きに来てくれて、『お前はいいねぇ、いい人に囲まれて』『ウン』って言ったら、『それで仕事は何をしているの?』」毎度のネタだけれど、何度聞いてもメンバーも大笑いしている。「がんばります!」休憩に入った。1階の駐車場で、お酒とコーヒーが振る舞われているだろうが、なんだかんだとしていたらあっという間に休憩時間が終わってしまった。

20:00。メンバーのほとんどがステージに上がっているのに、ノブ君だけいない。さてはトイレ・・・。最後に登場したノブ君を森山さんが拍手で迎える、あせってダッシュしてピアノに向かうノブ君。

吸ってる口笛で、佐藤君のソロでのイントロ、組曲。口笛とアコーディオンのメロディーがユニゾン、ハモリ、和音、重低音。じっくりとアコーディオンのサウンドが聴けてなんだか「なるほど」と思わせる。今までアコーディオンを聴いたことがない人もいっぱいいるだろうけれどみんな「何か」を感じたんじゃないかしら?ソロの演奏に、森山さんがマレット叩くシンバルが鳴り響く。思わず見とれてしまうアクション、佐藤君が音川さんとノブ君に合図する、ノブ君わかってる?って感じだったけれどノブ君はそっちを見ないで大きく頷いて合図に応え、みんなでテーマに入る。でもリズムが合わない・・・みたい。テンポが?おお収拾がついた。
音川ソロ、この深いサウンド、ゆったり舟に乗って海に揺られているような心地良さ。少しずつフェードアウト。ンタッタ、ンタッタとノブ君が入れ、さあ始まるぞ〜。来た来た来た、このスピーディーな曲!この曲のリズム、そういえば森山さん覚えられなくてタムのヘッドにカンニングを書いていたとは思えない!何度もやれば覚えるんですよ〜。佐藤君ソロ。アコーディオンをが〜っと引っぱって森山さんとバトル。うぉ〜お!!唖然、呆然、蛇腹を引く手がすごい、鍵盤を押す手もアコーディオンを抱え込むみたいに。全身でこの楽器を鳴らして森山さんに対抗してやろうという、やる気満々。ノブ君ソロ、森山さん本当に楽しそうな笑顔が見える。音川森山デュオ。ちょっと体をひねったように吹きまくる。森山さんが声をかけてベースとピアノを呼び込む。あ〜、この響き、あ〜、すごい、うわぁ、鳴り響いている、全体が疾走している!森山ソロになだれ込む。爆発!終わりのテーマいつもは1回なのでメンバーはそのつもりだったが、森山さんが2回目につっこもうとし、でもなんとか1回でエンディングに持って行けた。

「最初の曲は音川英二のCDに入っている『組曲』でした。何かタイトルがあるんですよね」New and Old Wonder, NOW「です」爆笑。「どういう意味があるんですか?」「古くて新しい不思議」「なおわからないですね」「・・・・」「まあいいか。え〜、アコーディオンが入るとグループの雰囲気が変わりますね」また振られて佐藤君があせる。「うちの父親もアコーディオンをこよなく愛しておりました」「またプレッシャーじゃないですかぁ」と佐藤君。「アコーディオンだけは注意しろよと」爆笑。「私は山梨県の勝沼というところに生まれ育って、私の父は細々と歯医者をやっておりました。つりをしていると母が『お父さ〜ん、お客さんよ〜』って呼ぶんです。お客さん、じゃないだろうって(爆)。」「今日はヴィジュアル、じゃないんですが佐藤さんは普段はお化粧したりするんですよね」会場から驚きの声。「田中さんとお友達じゃないですか」爆笑。「だって、田中さんお着物きて演奏したりするんでしょう?ピアノ弾くときはどうするんです?前は」「はだけて」「それもしまりのない話で・・・袴かなんかお履きなさいってば」 「・・・なんでこうやって話しているかっていうと、すこしこうやって(話して)息をととのえているんです」笑い。「次の曲は、gratitudeっていう曲で、感謝、っていう意味で、いっしょにやっていた井上淑彦が作りました曲です。こんども彼と、可児のalaでやるんですが、井上淑彦、ハンサムですよね・・・あ、もう決定だからもう発表しちゃってもいいんですよね?メンバーはこのメンバーに、井上淑彦のテナーサックス、本多俊之アルトサックス、トロンボーンの向井滋春」と一人一人発表するたびにおお〜、といちいち声が上がる。「が入るんです。・・・隙間があれば私がヴォーカルで少し」爆笑。「ああ、次の曲にこれじゃあ入りにくいですよね、もう少し話しましょうか」いつも大笑いさせた後に、音川さんに平気でグラティテュードを吹かせるくせに・・。

「本多俊之とか、あまりご存知ない方もいらっしゃるでしょう。ジャズでは情熱的なソロをするんですけれど、マルサの女で伊丹十三に会ってから、どうも役者の方に目覚めてしまったみたいで、お芝居とかオペラとかをやっているみたいです。歌う方じゃなくて、作る方だと思うんですが。向井滋春もハンサムですよね、アクション映画の韓国のスターに似てるんですよ、誰だっけ・・・」としばらく間があく。「わからんなら最初っからいうな、っていうんですよね、あんたそう言いたいんでしょ」と望月さんの方を見る、グズラさん笑う。「後ろは・・・・。とにかく今年もやりますよ、魅せます!」拍手。「アーラの方も今日はいらしてくださっていて。最近はCBCクラブなんて高級なクラブに入らせていただきまして。あ、クラブなんて言ってもきれいなお姉さんがいてお酒を飲んだりするところじゃないですよ、今日は会長さんも社長さんも来ていただけているようでありがとうございます。東京からいらしてくださって、明日の朝戻って成田からドイツに旅立つなんて方もいまして・・・東京までお気をつけてお帰りください。北海道からもいらして頂いて。なにかこれで終わるみたいですね」笑。「また(次の曲に)入りにくくなっちゃって」爆笑。

音川さん、ゆっくりと吹き始める。う〜〜〜〜、深いなあ。ゆっくり自分の髪の毛が逆立っていくのがわかる。佐藤君ソロ、なつかしい雰囲気がする。あれ、今までグラティテュードでソロしたことあったっけなぁ?よく考えると、いつもは音川バンドに森山さんが参加する形だ、今日は森山バンドに佐藤君が入ったわけだから、この曲は佐藤君初めてだろう。ということは佐藤君と望月さんの共演も?そうか!ノブソロ、美しくシンプルな音使い。透明でクリアな世界が作られていく。テーマに戻る。森山さんいつものように暴れて。エンディングはピアノとベースでそっとそっと、シズルが鳴り響く、う〜ん。

森山さんスネアの響き線を戻して、タタン!!サンライズだ〜。アコーディオンが入って厚みを増したサウンド、本当にぱあっと光が差して明るくなっていくような感じがする。音川さんのブロウ、気持ち良いわ。トップからノブ君と合わせて森山さん合図して「ダーンダーンダッダッダッダ」のサビまでリズムをつける、なんてしっくりくるんでしょう、心の底から感動するわ。音のシャワーというより、スコールが降り注いでくる。森山さん笑いながらノブ君を見ている。バシ!と切ってノブ君と望月さんとのデュオ。森山さん叩いてないのにドラムを叩きまくるゼスチャーをして、佐藤君に大受け。トップからサビまでノブ君のソロに森山さんつけ、サビのアタマでビシ〜!と切る、これを2回繰り返す。頭の先から全身にこのグループのサウンドがしみわたってくる、指の先まで染まっていく感じ。佐藤君ソロ。弾きながらどこを見ているんだろう、視線の先は森山さん本体ではなく、右手のスティックの先かも。これは波乱の予想、楽しみ楽しみ。サウンドがバッチリ合ってすごい、森山さんがかけ声をかけてあおる!アコーディオンを抱えて弾きまくる、全身でアコーディオンと格闘している、観客席から大歓声、佐藤君延々!うゎ〜、観客も興奮!ソロが終わったら、あれれ、アコーディオンについているピックアップマイクがずれてしまっている。

ドラムソロ、マイクを直した佐藤君、改めて森山さんに見入っている。表情が「唖然」という感じ、ホームページに「このオッサン、もうスゴすぎです」と書くのでしょうか?ドラムソロをスパン!と切って、テーマに。あ〜〜、すごい、本当にすごい〜。きゃ〜、もう、もう、何も書けないわ!

「ありがとうございます!・・・・だいたい、やれる曲はこれで終わったんです。皆さん、わざわざ良く聴きにいらしてくださいました、お礼の気持ちを示さずにはいられません」と後ろの方からサイン入りドラムヘッドを取り出す。「もらってくださる方、います?帰りに捨ててもいいですから・・・・そんな落ち込むことはないですね。じゃんけんにしましょうか」とじゃんけん大会が始まる。Mayumiちゃんいいところまでいったがアウト。最後に2人残る。「あ、二人。二人でじゃんけん・・・なんていって、2枚あるんです」爆笑、後ろの方の二人に音川さんと佐藤君がプレゼンターになって渡しに行く。はずれた人達、残念そう、「喜んでいただけましたか?・・・実はまだあるんです」とあと5枚くらい出てくる、会場どよめく。またじゃんけん大会になって、最後4人になったところでみんな配ってしまう。「ふな」さん念願のドラムヘッドをゲット。「あと1枚・・・地元の方を優先して、笠原町の方いらっしゃいます?」数人が手を挙げる。「あまりいらっしゃいませんね・・・では、こんど合併になってしまうので、いままでのお働きに感謝して、水野町長さんに」おお、町長さんが来ていらっしゃるのですか。町長さん舞台の上までヘッドを取りにいらしたかと思ったら、森山さんのマイクを持ってご挨拶。「藤井先生にはお世話になっていて、森山さんとは懇意にして頂いて。森山さんのような方が地元に、いや可児市にいていただいて光栄です。一つ残念なのは、これだけ人が来ているのに地元の人が少ないことです、これは私どものPR不足かと思います。スタジオFには当分頑張って頂いて、お見捨てないようにお願いします」1人1人と握手して拍手を受け、町長さん退場。

「町長さんにご挨拶までいただいて・・・藤井先生、これに懲りず3年にいっぺんは呼んでください」爆笑。「じゃあやりましょう、田中さんイイ?」ノブ君頷く、「本当にイイの?」そう、アンコールの曲はあれだ、このバンドでは初演のはず、リハーサルの時に聴いて驚いた。カウントが出て「ンタッタ・ララララ・タッター」とノブ君が右手で「Moanin'」が始まる。会場騒然。このバンドに合うかなあ、と心配したけれど取り越し苦労ってもんだね。このドラム、本家よりリズムが複雑かも。音川さん、正面から見ると首がすごく太くなったのがわかる、気道が広がっているんだ。グズラさんのベース、いい感じ、お、ノブ君のバッキングもイイよ!楽しい!ノブ君とMoanin'なんて意外な取り合わせに聞こえるけれど、ティモンズ風のフレーズも入って・・・聴いたことあるのかしら?なんて失礼か。ベースソロ、しっくりくる。で、ベースソロが終わって望月さんが退いてしまったら森山さん、どうしようかって顔に一瞬なってしまった、ドラムソロに、どうやってテーマに戻るんだろう?森山さんが「タン!」と切ったら、ノブ君ほんの一瞬遅れ(遅れてないかもしれないけれど心配して聴いていたのでブレイクが長く感じただけかな?)でうまく右手を入れてテーマに戻る。拍手で終わる。靴を履くノブ君。

「ありがとうございました!佐藤芳明!田中信正!音川英二!望月英明!ありがとうございました!」音川さんがマイクを持って「森山威男!」
「今日はドラムヘッドでしたが、次回はお好きなものを持っていってください」爆笑。「ありがとうございました。あの、私のオヤジは亡くなって何年も経つんですが、亡くなる前は時々あらぬことを言ったりしました。『威男も本当によくやってるな、頑張ってるな・・・そうだ、今からでも遅くない、頑張って二人で立派なタヌキになろう!』」これは何度聞いてもまたおかしい、メンバーも爆笑。「こんどお会いするまでに立派なタヌキになります」拍手がやまない、と、そこに音川さんがノブ君に合図してグッドバイが。佐藤君はどうしたらいいの?って顔だけど、音川さんが「(弾かなくて)イイよ」って合図。ノブ君、イントロを弾き出す、あれいつの間に靴を脱いだんだろう?佐藤君、そっとアコーディオンを置いてノブ君の後ろに行って床に座る、完全に観客モード。マレットからブラシに持ち替える森山さん、ノブソロ、美しい透明感、サビで歌う森山さん。曲が・・・この、切れてしまいそうなシャープさ。身を切られるような緊張感と、逆に深い安堵感が会場を包む、ああ。

拍手でメンバー退場。藤井先生が登場、ドラムのところのマイクをお持ちになって、ステージの奥に立たれる。・・・でも音川さんのマイクを持てばステージの真ん中なのに?「皆さん、このグループになってどれくらいが経つと思われますか?1997年井上さんが去って、音川さんが加わって、もう9年目なんです。本当に完成されたグループといえると思います。水野町長さんもわたしに代わってご挨拶してくださって、ありがとうございます」その後、CDの紹介をしてくださる。「まだこのコンサートも続くだろうと町長さんが言われました。私も森山さんのように年を維持できずにちょっと年をとりまして、少しコンサートの間隔が空いてしまいましたが、ぜひイイ音楽を皆さんに聴いていっていただきたいと思っています、ありがとうございました」

いいコンサートだった、と観客の余韻。はぁ、とため息、本当に!

ノブ君、佐藤くんのアコーディオンをしょってみる、楽器愛の観点からは「いつも自分の鍵盤を持って歩ける、いっしょにいられる、そして抱いていられる」ということは非常にうらやましいらしいがでもいかにも重たそう・・・。

このバンドもまた聴きたいな!9月のalaの前にどっかでまたやってくれないかな!ああ、森山組+佐藤君、とても楽しかった!藤井先生、スタジオFの方々、ありがとうございました!