MORIYAMA Takeo website




top


news


profile


live schedule


live report


disc


drum set


words


school


link


BBS


e-mail

Live Report

2007年5月4日 森山威男QUINTET @ DOLPHY

〜 1st 〜
渡辺ファイアー(as)音川英二(ts)板橋文夫(p)吉野弘志(b)森山威男(ds)
今日は初顔合わせのメンバー、吉野さんも懐かしいしファイアーさんの演奏が楽しみ。6時の入場、9番目だったので最前列はあきらめていたのになぜかど真ん中に空きがあり、そこにおさまった。目の前はモニタースピーカー、テーブルもなくどうやってメモを取ろうかな・・・今日から販売が始まった「Catch up」のCD、どれくらい売れるかしら、などとごそごそしていたらもう開演時間。
一曲目は何から?アフロリズム、おやSound Riverから。音川さんのマウスピースのリガチャーがおもしろい形をしている。音川さんが目で合図してファイアーさんのソロから。この人のアルトのストレートな音色が好きだわ。森山さんの新しいスネアのリムショットが炸裂!と言わんばかりの金属音をたてる。森山さんと吉野さんのベースがあおり立てる、ファイアーさん本当に火の玉がベルから出るのじゃないかというくらいの吹きまくり。音川ソロへ、倍音の太い音と板さんのガシガシというバッキングがマッチ。森山さんいきなり大音量の三連ショット、早くも汗だくで袖で顔を拭く。ぱっとファイアーさんを見てリフを入れる。まあ板さんは早くも立ち上がり、上体を前後に振って、頭をグランドピアノの中にぶつけそうな勢い。空手チョップ、ゲンコで鍵盤を叩きまくる。すごい形相で吠えて音川・ファイアー両者にリフを入れさせ、ドラムソロへ。タムを多用したアフロ感あふれるソロ、ビートがバシバシと聴衆を直撃する、うひ!終わって観客も大拍手、ウォーという歓声!

「ありがとうございます、テナーサックス音川英二。アルトサックス渡辺ファイアー。ベース吉野弘志。ピアノ板橋文夫」え、それだけ?

Blue Indigo。テーマのハモリがいつもと違うのがおもしろい。吉野さんのベースがぴったりとマッチする。音川ソロ、スイングしてとても快い。音川さんのフレーズを拾ってファイアーソロに入る、アルトらしい音色を残しながら硬質のサウンド、フレージングも良い。板さんのソロもなかなか、ガシャガシャではなく板さんの持っている優しい美しいイメージがソロのメロディーにあふれ、吉野さんのサポートで花が開いたように優しい気持ちになれる。昔の板さんのLast Summerを聴いていたころを思い出す。森山さんが楽しそうに板さんにかけ声をかける。ソロ終わり、森山さんを音川さんが振り返り、吉野さんソロへ。深い音色で滑らかなメロディー。板さんが合図してすっとテーマに戻る、エンディングにかけての板さんのバッキングがおもしろい。

Two Prayers、やや静かめの曲が続く、板さんがテーマのはじめのバッキングですっ頓狂な音を出してびっくり。今日の1部は音川シリーズだね。実はこんど出た「Catch up」をもう聴いてくださったという板橋さんが、CDの中の曲をやろうという提案、「俺の曲ばっかりやったってしょうがないんだからさあ」って。そういえば今日は「森山板橋スペシャルセッション」ではなく「森山威男スペシャルグループ」だ、そのへんも板さんは考慮なさったのかな?音川ソロにファイアーさんが絡む形でソロが続く、あ、二人でのソロだったのね。板さんのソロ、この曲も板さんによく合うのじゃないかしら。優しい感じのフレージングからどんどん激しくなってきた。そしてテーマ、エンディングは吉野さんの弓の音で締める。

またもMCなく、一部の最後の曲は「Beyond the Crisis」音川さんの吹くカデンツア、テーマに入る前の板さんのバッキングがど迫力、全然違う曲に聞こえるほど!ファイアーソロ、吉野さんちょっとテンポ早い気がするが大丈夫か?あ〜、始まった、だんだんアクションが激しくなっていく、ぱっと後ろを振り返って森山さんの方を見る、体はツイスト、リンボーダンスみたいにのけぞる、腿上げ体操、このまま走り出しちゃうのではないかしら?って感じ!手のアクションまでつく、サックスを口から離してウォーと叫ぶ、音川さんが後から加勢しど迫力のソロが続く。森山さんも笑いながらあおるあおる、あんまり動くのでサックスのベルとマイクが当たってどんどん角度が変わる。私はベルの音が直接聞こえる位置なので気づかなかったのだが、スピーカーからの音を聴いている人によると、ファイアーさんのベルが上下するのでワウワウのエフェクトがかかっているように聞こえたそうだ。こんどからはサックスに直接つけるピックアップマイクを使ってはどうかしらん、という意見も出た。そうすれば森山さんに向かって吹きたいファイアーさんの希望もかなえられるというものだろう。森山さん雄叫び、板さん手を休めて音川森山吉野の3人の演奏になった。これはけっこうベース大変だろうと思ったら森山さんもストップ、音川吉野DUOになった。ベースもテンポを落として、ゆったり、しっとりした感じのバッキングになったが音川さんは吹きまくり。お、ベースも止まって音川さん一人で吹きまくる。倍音、低音、高音を自在に駆使し、まるで高層ビルの階段を地下から最上階まで行ったり来たりしているようだ・・・・と思ったらこの曲はもともとそういう曲か。森山さんが吉野さんの方を見てもとのテンポのバッキングを始める。音川さんが合図してリフ、ファイアーさんうれしそうな顔で音川さんを見て「イエイ」音川さんが笑顔で返す。板さんソロ、歯をむき出しにして立ち上がり、のけぞり、もう形容しようがないような度迫力のソロ、グリッサンド、よくまあ黒鍵がぜんぶすっ飛ばないものだ・・・。そしてピアノソロ終わりは下から上へグリッサンドした勢いでそのままフロアへ2,3歩歩く板さん。うう、森山さんのドラムソロ、びしばしど迫力でビートが伝わってくる、少し痛む歯があるんだけどそこに響くんだよね。白いシャツの上の方からだんだん色が変わってくる森山さん。スティックの描く放物線が美しい。キェー!!と叫んでブレイク、そして板さんが「ガーガッガー」とピアノを叩き、森山さんがロール、テーマに戻る。疾走していくスピード感、迫力!

「板橋文夫!吉野弘志!音川英二!渡辺ファイアー!」歓声と拍手、板橋さんが「森山威男―!」と叫ぶ、大歓声が起きる。


〜 2nd 〜
休憩中、出てきた森山さんをつかまえてCDの宣伝をしていただくがあんまり売れないなあ・・・。もっと売れないと困るんだけど。お、もう2部の開演時間だ。
ベースのカデンツア、あら何の曲だろう?だんだんテンポが出てきて、「アリゲーターダンス」だ。こんなに静かに始まるのは初めて聴いたわ。音川ソロ、正攻法のソロで聴いていて心地よい。板さん吠えている。ファイヤーさんの演奏方法、見ていてとても不思議。通常はピアノのキーを押さえる時のようにDIP関節もPIP関節も(いわゆる第一関節、第二関節)曲がっているものだと思うのだけれど、MP関節(指の付け根の関節)の動きだけでキーをコントロールしているのでキーを離したときに指とキーの間にすごく距離がある。その上、手を楽器から離しちゃったりして、よくこの勢いでフレーズが吹けるものだと、フレーズを聴くより思わず目の方が釘付けになったりする。うう、録音機のバッテリーがやばい。休憩中に変えておくべきだったか、2セット保つはずなのに、安売り店で買ったのがまずかったか。最前列でごそごそとバッグの中のバッテリーを探す、お隣の人にも迷惑だろうなあ・・・申し訳ない。板さんソロ、四股を踏むように鍵盤より高く膝を持ち上げ、左右に体を振り頭を振り回す、森山さんが楽しそうにバッキングする。ドラムソロ、う〜んタイムがとれない、森山さんの頭の中ではちゃんと流れているんだろうけど。静かにドラムソロ終わり、テーマに戻る、エンディングがしつこい、まるでエルヴィンマッコイのようだ。

ここで慌ててバッテリーの入れ替えをする、多分渡良瀬だろう、なんとかテーマが始まる前に入れ替えが完了できた。音川さんの吹くテーマが渋い。ファイヤーさんからソロ、元気よく、川というより滝のようなイメージ。もしくは広い川の水面をモーターボートに乗った少年が勢いよく走っていくようないたずらっぽい感じ。音川ソロは怒濤のように力強く、漁船のイメージかな?板さんソロになるとゆったりとした手こぎの渡し船の感じ。森山さんはそっとつける。グリッサンドぐりぐりになった、しかしめちゃくちゃ弾いてるみたいにしか見えないのに、サウンドはすごくきれいなんだよね。特にあとで録音を聞き直してみると「え、こんなこと弾いてた?」っていうくらいきちんとフレーズが並んでいるのが不思議な弾き方。う〜ん、決まったこととは言えエンディングの迫力は圧巻。

森山さんが吉野さんを指し、パカン!とサンライズが始まる。ピアノとベースとバスドラが微妙にテンポ合わない。ファイアーソロ、これも期待できそう、前半16小節をロングトーンで吹ききって場内から歓声が上がる。音川さんはしゃがんで、ピアノのキーを押さえるかのような指の動きでリズムを取っている。三拍フレーズが森山さんとばっちり合う。いや〜、吹いている姿はグリコのキャラメルのようなイメージで、走っているのによく吹けるな、って感じ。森山さんがバックで歌う。音川ソロ、板さんが抜け、吉野さんが抜け、音川森山デュオになる。ど迫力で吹きまくる音川さん。板さんたらバッキングを始めたと思ったら、グリッサンドを何度も何度も、もう痛くないの?手が真っ赤だよ・・・。ファイアーさんすごく楽しそうに聴いている、一番喜んでいる観客は彼?そういえば入った頃の佐藤芳明君を思い出した、今のファイアーさんと同じ位置で、森山さんをすごくうれしそうな顔をして見つめて大笑いしながら立っていたっけな。う?どこのモードだかわからなくなっちゃった、森山さんリズムパターンを何度も出す、音川さんのソロを終わらせようとしているな?でも終わらない、もう1コーラス、そしてリフが入り音川さんのソロ終了。さあ板さんのソロだという所で森山さんバリバリバリバリドカンドカンと叩きまくり、板さんもガシガシと弾き、このままデュオ?ところが板さんが森山さんに寄り切られドラムソロとなる。あらららら、ピアノソロは?座って森山さんのソロを聴く音川さんの髪から汗がしたたり落ちる。森山ソロ、しーんとなりマーチングが始まる。この新しいスネア、すごくよく鳴るなあ、耳が痛い。ドラムソロの後に音川さん、ファイアーさん、「板橋さんのソロは?」って顔をするが、板さんが「入れ〜」と怒鳴り、テーマに戻る。板さん、エンディングにうっぷんを晴らすかのように鍵盤を叩き続ける、しつこいしつこいエンディング、このままデュオに突入?しなかった、吉野さんがベースの弦をバーンとはじき、そしてピアノとドラムの、「どちらが最後の音を出すか」競争のように音を「ドン」「ガシャ」「バン」「キャリ」と出し続ける。

大拍手、「板橋文夫!」「板橋文夫!」と森山さん2回板さんの名前を呼ぶ。「吉野弘志!音川英二!渡辺ファイアー!ありがとうございました!」「森山威男!」と板さん、音川さんに「マイクで言えってんだよ」と怒鳴る、音川さんサックスのマイクに向かって「森山威男!」と言う、会場大笑いと大歓声、拍手。グッドバイかな?板さんがカウンターから水をもらって飲んでいる間に、森山さんがアンコールの拍手に加勢して、会場笑い。ハッシャバイが始まる。サビはファイアーさん。え?もう始まってから50分経ったの?あっという間だった。音川ソロ。細かい素早い音でフレージング。あっという間に2コーラスが終わってしまった。ファイアーソロ、ストレートな音使いがとても心地よい。板さんソロ、この板橋節がすごくしっくりくる。ベースソロからテーマへ。ああ、もう終わっちゃうんだ、ってこの曲を聴くと寂しくなる。サビのファイアーさんに音川さんが絡んでサウンドを作る。

板さんがグッドバイを弾き始めたが、森山さんがマイクを持って話そうとしていたようで、グッドバイのテーマの最中にマイクを持ったままがくっと体をのめらせ、会場爆笑。しっとりしたサウンドを弾いているのに場内からの笑いに気づき、板さんが不審そうに顔を上げるがそのまま引き続ける。サビをファイアーさん、このバッキングがとてもとても美しい。最後の8小節を音川さんが。ん、このグッドバイ、板さんと音川さんがいっしょにやるのは初めてかな?板さんのソロ、この曲なのにど迫力。立ち上がってバックキックがカウンターに座っているOkadatoを直撃しそう。しんみりとしたメロディーと、そして圧巻のドラミング、ベースの弓の低音、グリッサンド
「ありがとうございました、森山威男です。板橋文夫、吉野弘志、音川英二、渡辺ファイアー!よろしければ、CDも新しいのができたてのがあります。もう私はだいぶ聴いて飽きましたけど」なんど聴いても飽きないって言って下さいよ・・。「皆さんこれから聴いてやって下さい。ありがとうございました」板さんがピアノを下から上、上から下に拭く、そして退場していくが狭い所を通ろうとしたら板さんの首をシンバルが直撃、危ない!

もうこの曲で終わりなのだけれど、アンコールの拍手が鳴り止まない。森山さんが出てきてじゃんけん大会。スティックを景品にして、1回目は勝ち残った人が誰もおらず、再度。最前列の女性がゲット。「新品がいいですか、使ったやつがいいですか」「使った方で・・・前にピットインで1本もらいました」「あ、じゃあ1本でいいですか」笑い。「ありがとうございました。明日は10人の方に差し上げようかな」やめてくださいよ!「あ、だめ?」

明日も楽しみたのしみ。






Copyright © 2007 take0 project
All rights reserved.