お断り:二日目はなぜか森山さんのスピーチがうまく録音されておらず、記憶によって書いています。実際とは異なる部分があることをお許し下さい。

久しぶりにゆっくり朝寝。さて今日は夕方ピットインまで何も予定がない、何をしようかな・・・そうだレポート書きだ。早く書かないと、まだ山形もあるし9月になるとライブ目白押し、書けなくなっちゃう。遅めの朝昼兼用の食事をとり、メールチェックと画像の整理。昔なら、あれを見に行こうとか、これを買いに行きたいとか動き回っていたのに、これも年を喰ったと言うことかしらん、まあ余分な出費がなくてよいかも。午後中かかってレポートができあがり、送信したらもうぎりぎりの時間。慌ててピットインへ向かう。森山さんのスケジュールを書いたチラシをコピーしようとしたら、コンビニのコピー機がやたら遅い。TUCのチケットをピットインで受け付けます・青いショールが目印とチラシに書いたのにショールをホテルに忘れてきてしまった。いろいろ段取りが悪い私。青いショールを探した方いらしたらごめんなさい。

さあ開演だ、今日は最前列に座れてウレシイ。昨日と同じMarching of 7thからスタート。しかしこのスネア、昨日も書いたけれどよく鳴る!田中さんソロ。ワシワシ攻めていく感じがすばらしい、もっと長くやってくれてもいいのに・・・欲張りか。音川さんに目で合図、サックスが入ってテーマを吹いてきてからのピアノバッキングがまたすごい。音川さん今日は低音でねばる。音が太い!あー、グズラさんも後ろでギョリギョリゴリゴリあおるあおる、、森山さんのハイハットがシャワーンというか、クシャーンというか、形容しようがない音で鳴りまくる。爪先の使い方、膝の角度でいろんな種類の音を出している。左足一本だけで三人分くらいの音を出しているのじゃないかしら?音川さんのソロ長く、ずっと続く。スティックが体の前に落ちるがそのまま受け止める技を披露。皆メンバーすごく真剣に森山さんのソロを聴いている。何というマーチングだ!うー!!このバンドを聴くと、人間の持つ可能性というものの幅を感じるなあ。音楽を通じて、これだけの表現ができるなんて、なんてすばらしいんだろう。終わりのテーマ、ビシッと決まる。

すかさずガーンとSun,be motionlessがスタート。スティックが飛んだ、持ち直したのがまた飛んだ。しかし音に空白ができないのが不思議、いや奇声で埋めているとも言えるか。カデンツァから音川さんソロへ。昨日よりも音が太くて厚みがあるような気がする。サックスのベルの前に座っているからという訳だけでもないと思うが?田中さんソロ。もう言葉に尽くせない、森山さんと目と目を合わせての対決、勝負勝負!わーわーわーわー、もういったいどういう人たちなの?これだけやって、まだドラムソロをやるんだから大変。バシッとブレイクをした瞬間、全員がすかさずテーマに入る。汗が目に入って痛そうな森山さん。

ありがとうございます、とメンバー紹介。昨日はドラムの村上ポンタ秀一さんが聴きに来てくれまして、絶賛されました。テナーの音川、すごいですね。ピアノの田中、あれは何なんでしょうかって。彼に個人的に感激されても何の役にも立たないんですが。だれか新聞にでも書いてくれないでしょうか。

グラティテュード。しずかなイントロ。飛び散ったスティックを拾う森山さん。スティックと床とがカシャッと音を立ててしまい、しまったという顔。最前列の女性と目があって、うぷっと笑いそうになったのをこらえて叩く。田中ソロ、メロディーが深く、優しい。音川ソロ、太い音で豊かに歌い上げる。エンディングのテーマ。あー、来た来た、森山さん!。しかし、ドラムがこれだけバラードっぽくなく大暴れしても残りの三人は淡々と自分の持ち分を演奏している、この対比がおもしろい。テーマ終わる直前に床にコインの落ちる音が響いた。ちょっとタイミングが違えば全く気にならない程度の音なのに、これだけ静寂が支配していると大きく聞こえる。

Free people.アフロのビートが響く中、田中さんソロリズミックに。森山さんに目で合図して4ビートに、がらっとメロディーを変える。おーおー、音川さんソロ、昨日にましてすごい。キュキュキュキュキューとソロが終わる。森山さんソロ。エンディング、遊ぶ遊ぶ、終わるかと思ったらまたガシャッと全員が音を出して何度も何度もねばる。大受け。エルビン・ジョーンズのしつこいエンディングを思い出してしまった。

休憩。村上ポンタさんが今日もいらしている。よっぽど昨日の演奏がお気に召したのでしょうか。チラシを配って今後のスケジュールをアピール。皆さん、可児にも来てください。何しろ800人のホールですからね。

2nd setはSound riverから。アフロビートを叩き始めたら、スティックの先がだめになっていたらしく中断し、持ち替えてスタート。一回目のテーマが終わったところで森山さんが手を休める。あれ?二回目のテーマがおわったところで、おっ、サックスとベースのデュオだ。あ、そうかさっきドラムが止まったのはデュオになるためだったのね。ベースの音がよく響く。よくベースラインを表現するのにボンボンという擬音語を使うが、グズラさんのはちょっと違う。ズゥーン、ズゥーンという感じの粘りのある音。サックスの音色とよくからむ。ベースがだんだんボリュームを上げ、緊迫感が盛り上がる。空耳かと思ったが、スネアの響き線が小さく鳴っている。えっ、叩かなくても鳴らせるテクニックがあるのかな?それとも見えないけど手が小さく動いてロールをしてるの?と思っていたらだんだんロールが大きくなってきてドラムとピアノがバックに入る。ワーオゥ!もうどうしよう、どうやって言葉にしよう、ああもうだめ、表現できない。音川さんソロの終わり、高音で振り絞るような感じで、またバックのグズラさんが高音部であおる。田中さんソロ。これもベースがあおる!森山さんソロ、ダン!と切ったらすかさずエンディング。ほーっ。ため息。

メンバー紹介。・・・休憩の間、この中で何をしているのかと皆さんお考えでしょうか。別に大したことをしているわけではないんです。例えば、男の種目になぜシンクロナイズドスイミングがないんだろうか、なんてことを話しているんです(爆笑)。・・・前にも話しましたが、悲しく、つらかった学生時代。大学に退学届けを出しに行ったその日、国立の田舎道を歩いていたときに聞こえてきた曲、ダニーボーイです

テーマ、音川さんだけのメロディーから、サビの部分で皆が入る。あれ、今日は望月さん弓でつけている。いつもそうだったけ?このほうがテンポのずれがなくて良い感じ。テーマが終わって、すぐに田中森山デュオに。お互い目と目を見交わしてビシバシと決める。これを見ると、いつも猫の喧嘩を思い出す。最初は一定の距離をとってお互い睨み合い、相手の出方をうかがいながらゆっくりまわり、ジャブの応酬から取っ組み合い、大音響の鳴き声を立てる。違うのは勝ち負けがつかないところかしら。変な表現かもしれないけれど、実際にご覧になったことのある方ならおわかりいただける?高音部をピアノがガリゴリグレと弾きまくり、バリバリのデュオ、ブレイクうまく決まる。再びデュオ。おお、そこにサックスとベースも入ってフリーに!!こんどは望月さんを目がけてスティックが飛ぶ。キュキュキュキュキューとサックス、ギャンギャンギャンギャンとピアノ、バシバシバシバシとドラムがリズムを合わせて頂点へ登り詰め、終わりのテーマを音川さんが吹く。最後の部分は田中さんが、そーっと、そーっと小さく、美しく終わる。指のコントロールが難しそう。観客も息を殺して聴き入る。

次は昨日の曲順でいえばDeparture from the mysterious flashだと思ったら、森山さんが口でサンライズのメロディーを歌ってイントロへ。ありゃ、進行を変えたのね。田中さんソロ、二日間これだけ弾いていてよく指が動くね、さすがプロ。本人曰く「白魚の指」。森山さんがヘイ!と声をかけ、音川さんがリフを入れる。音川さんソロへ。ああ、森山さんのシンバルレガートの音、好き。音川さんソロ、サックスが鳴っている、響いている。森山さんのドラムソロ、タカタドン!と入れたのでテーマに入るかと思ったが、そのままドラムソロが続く。田中さんがイントロと同じリフをバックでずっと弾く、音川さんがメロディーラインをちょっと吹き、終わりのテーマのようだがまだドラムソロが続く。もう何がなんやら?森山さんがメロディーを歌っている。もうおっかしいの!まだまだドラムソロ続く。またブレイクし、こんどこそ終わりのテーマ。

メンバー紹介。一人一人の名前のたびに、客席から歓声が飛ぶ。いい思い出を持って、田舎へ帰ります。今度は皆さんが可児へ来てくださる番です。ここに、大きなお酒も届いておりますので、お時間の許す方はあとで飲んでいってください。ありがとうございました。

ハッシャバイが始まると、客席からどよめきが。昨日はやらなかったもんね。田中ソロ。なぜか解らないけれど、切なくなって涙が出てきた。音川ソロ、後ろで森山さんが歌っている。ベースソロ。ああ、もっと続いてほしいこの時間、だけど終わってしまう。ドラムソロ。終わりのテーマに。拍手拍手。グッドバイのピアノソロのイントロ。美しい水の流れに手を浸しているようなさわやかな、夢を見ているような気分。音川さんの骨太(なんだか最近手垢がついてしまった表現だけど)の音がサックスのベルから立ち上る。なんだか音が、実体を持っていて空中にただよっていて、この手でつかめるんじゃないか、っていうような気すらしてくる。ふー。今日はなんだか、いつもと違う感動。何かをもらったわ。ああ幸せ。

終わって、拍手が鳴りやまない。森山さん出ていらしてスピーチ。「私がインタビューアーになって知山窯という窯元を訪ねる企画がNHKのBSの番組になりました。焼き物をつくるところで演奏をしたらどうなるでしょうか、と聞くとそれは違うでしょうね、ということで、やらせみたいなもんですけれど、焼き物をつくる場所がいきなりスタジオに変わるんですけれど、思いっきりドラムを叩きました。そこで安藤先生が陶板に絵を書くんですけれど。なかなかいい作品ができました。評判がよくて、この番組は全世界に放送されたんですけれど、安藤先生がこの出会いを記念して、何か形になるものを残そうじゃないか、っていう提案を下さいました。じゃあ私が皿を焼きましょうか、って言ったらそれはやめた方が、って言われまして、それから私が漫画なんかを見て、サックスやドラムなんかの絵を描きました。そのデザインを安藤先生が小皿にしてくださると。安藤先生の焼き物は高いんです。このくらいの(と指でつくってみせる)おちょこが5万円くらいするんです(会場、ホオーっとため息)。でもそんなに高くちゃ買えないので、セットでも、バラでも買えて一枚1000円くらいで手にはいるようにしたいと思います。こんど可児でやるコンサートにお越し下さったら、お声をかけてくだされば遠くからいらした方には1枚ずつ差し上げようかと思います。ぜひ可児のコンサートにお出かけ下さい。今日はありがとうございました。」

メンバーと、打ち上げ。ポンタさんも加わって。Yasuyoさんやmanamiさん、ぶるさんたち、私のところの掲示板や田中さんのホームページの常連さんたちのお姿も。

あー、腱鞘炎になりそう。自分で治せって?ハイ。

初日レポート