すみません、まだ未完成版です。(2002.1.23)帰ってきて、夕食後、ライブレポを書こうと思うとどれだけ遅くなってももうMDに聴き入ってしまって、時間の経つのも忘れそう。ああああ、いいセッションでした、楽しかったよおおおおおお。もうねなくちゃ、更新はまた明日。(2002.1.24am1:34)

ほーっ、もう三日目なのねえ。ミュージシャンの打ち上げパーティーの差し入れを買いに、デパートに寄っていたらピットインに着くのが遅れてしまった。H条さんが席を確保してくださっていて助かりました、なおかつ、もう一人友人が来ると言ったらT橋さんが席を2列目と替わってくださり感謝感謝。何とも申し訳ない。後ろの方に小川もこさん(NHKセッション505パーソナリティー)が聴きにいらしている。

セッティングは向かって左から向井さん、真ん中に本多さん、右に音川さんの順。フロントが3人に増えた上、譜面台があってあまりよくミュージシャンが見えないなあ。おお、Marching of seventhのテーマアレンジ、三管だと厚みがあるし面白いハーモニー。このアレンジはノブ君が考えたものですね。

ピアノソロに入り、いきなり森山さん叩きまくり、ノブ君体が上下しながら鍵盤を弾きまくる。本多さんが森山さんの方を見ながら「何ちゅうオッサンじゃ!」っていう顔で苦笑い。向井さんが田中さんの方を見ながら「こいついったい何者」って顔をしている・・・あ、でも今は向井バンドでもやっているんだな。自分のバンドでやっている時と違うぞ・・・って思われたのかも?なんて想像ですがね。田中さんが音川さんを見あげて合図、音川さんがあとの二人に合図してテーマのメロディーを入れる。向井さん若いなあー、昔と全然変わってないや。トロンボーンのハンドピース(というのかな)が目の前まで迫ってきて少々怖い。本多さんソロはソプラノ、森山さんまたすごい迫力であおるあおる。ステージ上、全員が真剣なまなざしで森山さんのソロを見つめる。小さな小さな音でマーチングのリズム、徐々に大きくなってダンダンッ!と音を切り、テーマに戻る。テーマが終わったら、もう向井さんも本多さんも笑っちゃうしかない、って顔。きっとリハーサルの時とは全然違う迫力で森山さんも田中さんもやっているんだろうなあ。

今日はMCが長くなりそうだわ、覚悟しよう。メンバー紹介、「ベース望月英明!ピアノ田中信正!テナーサックス音川英二!アルトサックスソプラノサックス本多俊之!トロンボーン、向井滋春!えー・・・、今日はなつかしい二人を迎えて演奏するって言うので楽しみにしていたんですが、手慣れた曲をすることにしようって言うんで、私にとって手慣れている曲という意味ですが。私が手慣れていればみんなも手慣れているっていうことで。始まる前打ち合わせをしていたんですが、この曲はどうやってこうやって、こうまわってこう入って、なんてやっていたらだんだん緊張してきてしまいました。

あ、やばいMDの電池が残り少ない、替えるの忘れていた・・・・。

アルトのGratitudeは初めて聴くので不思議な感じがする。あれ音川さんソロしないのかな?森山さんブラシで暴れまくる。静かにピアノを弾くnobu君の顔が、青いライトに照らされて、憂いを秘めた美少年風。(美少年だってー!けっけっけ・・・と日記に書きそうだ)

きゃー、しまった慌てて電池を入れ替えたらData saveが終了する前に電源が切れてしまった、わーん今までの録音がパア。

Sound River。ピアノソロ。ベースが少々ハウリングしている。森山さんの右手のスティックがすっ飛んだ、田中さん苦しそう。音川ソロのバックで田中森山が目を見合わせながらガンッガンッガンッガンッ!とリズムを合わせてバッキング。暴れまくる森山さん、今度は左手のスティックがすっ飛んで本多さんを直撃。向井さんソロ、着ているシャツと同じくらいの顔色になってきた。本多さんのソロはソプラノだ。お、デュオになった。森山さんよくこんなに叩けるよ、もう本当に今日で三日目とは思えない。リズムパターンからテーマに戻る。フロントの二人はがははと笑っている。ここで休憩・・ちょっと短いよ、今日は!25分くらいしかやってないよ!

今日もドラムヘッドのじゃんけん大会。左側の列ひとかたまりにして、森山さんとじゃんけんして勝った人が勝ち残り、私のすぐ後ろに座っている今日で三日目という若い女性がゲット、大喜び。右側の列も女性がゲット。一番遠くから来た人!と言ったら鹿児島!っていう人がいた。出身地じゃないよ、と森山さんが念を押す。鹿児島・・・そりゃあやらんわけにはいかんだろうと、男性がゲット。さて後の一枚は?今日ここに来てCDを買おうという人!誰もいない・・・・。CDは何枚か売れたんですけどね。私と同じ山梨県生まれの人!左の壁際に座っていた女性がゲット。

9時に2部スタート。Free People。テーマのハーモニー、クラシック畑の人が聴いたら不協和音なのだろうが・・・パッパーパッパーとベースのラインをトロンボーンが吹いている。ピアノソロ、がしがしとアフロリズムで。田中さんが森山さんに目で合図、フレーズも区切りをつけて4ビートに替わる。森山さんウォーーイと吠えている。もっとやれえ!田中さん苦しげな表情。あ、終わるかと思ったらもう1コーラス粘った、もう極限状態。音川ソロ、まず田中さんが抜けたと思ったらドラムも休んでベースとのデュオ。吹きまくるだけじゃあなくて、低くて小さい音もあって息の音まで聞こえてくるような。おー、すごいグズラさんの真骨頂!! って感じ。すごいベースワーク。望月さんのベースというのは、本当に自己主張があるのに、そうは見せず裏方に徹しながら存在感がしっかりあるという、この人ならではの演奏だと思う。自分のバンドを作ったりとか、自分の名前のレコーディングをする人もいるが、そうまでしなくてもグズラさんの演奏は多くの人に支持されているはず。この奏法は他人には絶対にまねできないと思う。上の音を出しながら下のベースの音も切らさない。ちらっと森山さんの方を見る。森山さんが田中さんの方を見て、ぱっと両腕を振り上げ、いきなり大音響とともに二人入る。爆音。最近ブレイクを多用しているが、良いアイデアだ。森山さんが休めるし、その上雰囲気も変わって緊張感も出る。望月さんのベースの音も良く聞こえるし。向井さんのソロに入る。森山さんのリズムったら、もうなんて軽快なの、それでもってあおる緊張感は失っていないし。こんなアップテンポの曲はトロンボーンにはきついだろうなあ・・・話せば長い事ながら、昔私のいた大学のジャズ研には、早稲田のハイソサエティ・ジャズ・オーケストラ(ビッグバンド)でトロンボーンを吹いていた男性がいたのです。大学を卒業後、銀行員をしていて医者の娘と恋愛をしたら、結婚するなら跡を継いでくれないと困ると言われて医学部に再入学し、ジャズ研究会が設立されたら大喜びで入っていらしてトロンボーンを振り回していらした。その先輩が早稲田にいた頃向井さんが同志社大学、東の飯田・西の向井と言われたこともあったらしい。その先輩がトロンボーンでアップテンポの曲を吹くのがどれだけ大変かと、とくとくと語ってくれたっけ。その先輩は首席で大学を卒業されました、はい。おお向井さんのソロの最中のロングトーン、ハンドピースがこっちに当たりそうー。アフロブルーのフレーズ。ベルの中にマイクがある。目の真ん前にベルがあって、凄くダイレクトに音が来る。吹きまくってベルとマイクが当たり、マイクの位置が変わってしまった。あー、耳が痛い。向井さんのソロ、メロディアスで面白い。あー、ハンドピースの先が怖いよお。お、譜面台で見えなかったが本多さんのシャツがかっこいい。本多さんもさすがのソロ。今日は昨日より光量があるようで、写真が撮りやすい。お、アフロブルーのフレーズを本多さんも入れた。こういうイメージ的なフレーズを入れるのもおもしろい。森山さん、ソロよくやるー。本当に人間じゃない、みたいなー。怪物?超人?みんなプレイヤー自体もあきれているよ。だってこの曲一曲で20分だよお?

向井滋春。本多俊之。なつかしいねえ・・・。私たちがまだ、20代のころ。ああ。ねえ、そうだよ、本多俊之は10代だったよね、18ぐらいであんた学生で詰め襟着てたじゃない。「着てましたね」、と本多さん。ヒヒヒ、と笑う。瞬く間に彗星のごとく現れて、ねえ、最近は何かあの、ヴィジュアル系の、お仕事をなさっている。「おかげさまで」と本多さん。いいながらハハハハハハと笑う。NHKのジャズの司会をなさっているかの有名な、女性のかたが、(後ろで聴いていらっしゃる小川もこさん)ピアノの田中さんとサックスの音川さんはヴィジュアル系ですね。って言ったんですけれど。ここで本多さん爆笑。「俺とグズラは何系だ?」って話をしたんですけれど。今日いらしているんであとでお聞きしようと思います。でも、わたしでも分かりますよ、言葉の意味は分からなくてもこの二人を見ていればヴィジュアル系だなあ、後ろの方を見ればヴィジュアルじゃないなあって。そういう気がします。向井さんのバラードをじっくり聴かせてもらいましょう、In a sentimental mood

向井さんが吹くテーマ。本多さんはピアノに寄りかかって、ハーモニーをつけている。ああそろそろピアノの調律が本格的に気になりだした。サビでは、おや本多さんがバララララララーと入ってメロディーを吹く。森山さんしみじみ嬉しそうな顔で叩いている。素敵だ〜〜〜。うーん、実に良い。ジャズっぽい。・・・じゃいつものはいったい何なのだ・・・。また実にグズラさんが良いわぁ。魅力を再認識。本多さん吹く。ソロのメロディー、何でもないフレーズに聞こえるが、これをだんだん音階を上げていくとか、その細かいところがメロディアスに聴かせるなどの、こつかなあ。森山さんブラシに持ち替えて田中ソロのバッキング。うぎゃあ!すごい、ブラシが砕けて飛び散って、空中をきらきらしながら舞い落ちる、ぎょえー。向井さんもびっくり、森山さん頭に数本ブラシのワイヤーが刺さっている!! うわあ〜初めて見た!サビから本多さん入り、テーマの終わり部分は向井さんが吹く。向井さんのカデンツァが、ああかっこいいよお。ほれぼれ。最後伸ばしているところで森山さんがガツウンと入る、終わったところで拍手の代わりにスティックをカンカンならす森山さん、もうメンバー、それぞれ拍手をしたいくらいの顔をしている。向井さんも本多さんもイエーイと叫んでいる。

森山さん「すぐ出るよ」向井さん「ちょっと待って」と譜面を探す。「行くよっ!」本多さんぎょっとした顔で「え、カウントないの?」向井さん「ない!?」音川さん笑っているが、そのまま振り上げた音川サックスのスタートでガーンとSun, be motionlessに突入。わあー、わくわく、かっこいいい!!! ワオーーーイと森山さん叫んで音川さんソロへ。この、ドライブ感たまりませんな。わ・わ・わー、音川さんソロ、かっこいいよ!もう、客席でバタバタ暴れてしまう。スネアのカンカンという高音の16分音符が響き渡る。この三日間のうちで一番暴れてしまったのでは。あとで小川もこさんに笑われてしまった。ギュギュギュギューと響くソロに、望月さんのギャンギャンのベースサウンドが絡んで、もうのけぞりもの、メモがとれない、幸せで身をよじっていてねじくれている私。おおっと、どたばたしているうちにMDをテーブルから蹴落としてしまった。向井さんのソロ、爆音を立てている森山さんとのバトル。本多さんのソロと続く。やはり二人とも第一線のミュージシャンだけあるなあ。今日はよくノブ君背が伸びている。譜面台がじゃまだなあー。ソプラノを吹きまくる本多ソロ。おおー、高音でブロウしまくり、フレーズのテンションをどんどん上げていく。本多さんが終わって森山さんを見るが、まだなんだなあ、田中さんのソロが。田中森山デュオになった、フリーになるのか?二人でガンガンにやり合っている、本多さんじゃまなんですけど、そこに立っていられるとノブ君見えないんですけど。もう森山さん暴れまくっていて、向井本多両名はにやにや笑いながらデュオで叩きまくる森山さんを見ている。ブレイクしたのでそのまま終わるのかと思ったが、フリーから望月さん入ってテンポあるソロにもどった。あ、リフ。音川さんだけスタンバっているけど、本多向井の両名は楽器をおいて離れてしまっている。音川さんだけリフを吹き始めると慌てて向井本多両者がもどってつけている。本多さん苦笑い。もう、笑えてしまって困った。森山ソロに突入、さっきのデュオでもう十分堪能してるんだけれど、まだ叩いてくださるの??タタン!と入れたらさすがに音川さんだけテーマに入り、ゲストの二人はあわててハーモニーをつける。そりゃ、この曲でのタイミングはオリジナル曲だけあってメンバーしか分からないわねー。テーマのバックでも森山さん爆音、ああー!

ありがとうございます、本多俊之!向井滋春!音川英二!田中信正!望月英明!ありがとうございました!

Hush-a-bye。田中ソロ。皆、実に楽しそう。バックで17小節目からのサビで森山さんウォーウォウォ、ウォウォー、ウォーウォー、ウォーウォウと歌う、それに21小節目から向井さんがつける。音川ソロ。あれ、終わりのフレーズかと思ったらもう1コーラス続く。向井さんも音川さんのソロが終わりかなあと思ってマウスピースを口に持っていって構えていたら、まだ音川さんが吹き続けているのでステージ上でずっこけている。向井ソロ。なんだかなつかしい感じがしてうれしい。アルトでの本多ソロ。森山さんダンダンとバスドラを強調したバッキング。本多ソロ、メロディアスなフレーズから吹きまくりのフレーズ、いろいろネタがある。ベースソロ、聞きたいなあー、と思っていたら森山さんがソロに入らず、望月さんソロになった。よしよし。終わりのテーマ、バックで向井本多の両者が好きにからんでいる。最後、タカタドン、で締め。

もうグッドバイに行くかと思ったら、サンライズだ!あまりアレンジがしてあるように聞こえないが・・・アレンジが間に合わなかったのかな?音川→向井→本多→田中の順でソロ。ピアノソロバックで森山さんブレイク。サビから森山さんつけて、またブレイク。かっこいいなあ。

MDの残りが少なくなってきた。80分のMDを用意しておいたのに。これで足らないとは、最近の1ステージの最長記録でしょう。

グッドバイのイントロ。田中さんの弾き方、なんだか琴のような響きでおもしろい。アルトのテーマはちょっと合わない気がする。あ、MD終わってしまった・・・今日の録音はバタバタで残念。向井さんのソロ、懐かしいなあ・・・あれ、田中さんのソロあったけ?

メンバー紹介。最後に本多さんがマイクに向かって「森山威男!」拍手が続くが、アンコールはなく、控え室から森山さんだけ出てくる。  

知ってる曲ばかりやるから、安心して来てくれって言ったんですけど、難しい曲ばかりやらせて。休憩の間にスタンダードやろうか、って言ったんですけど、みんな意地になって、いやオリジナルでいきましょうって。あ、嘘じゃないんですよ、私が知ってる曲なんですから。さっき娘からメールがあって、「お父ちゃんどうだった?」っていうから「大成功だよ」って答えておきました。娘が中学3年生で、受験は精神衛生上悪いから、推薦でいけるところに行くって昨日面接があったんです。そうしたら試験官と話が合っちゃって、もう一回やりたいって。・・・中略・・・また田舎へ帰ります。またもう少ししたら戻ってきます。2/16,17と向井さんのバンドのゲストで二日間出ます。・・・

今週末も、来週末もまた森山組が聴けると思うと、贅沢〜。

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