台風7号8号だと騒いでいて、きっと雨だと思ったのにオットが晴れ男のおかげかみごとな青空、ラッキー。みわちゃんと同居人さんを鶴舞駅でピックアップ(待ち合わせに5分遅れたごめんなさい)、コンビニで飲み物などを調達して須玉へ向かう。途中一回休憩してオットと運転を交代したのだが順調に行きすぎて11時半には会場の「ふれあい館(左写真)」に到着してしまった。近代的でなかなか立派な建物。入っていったら、掃除のおばちゃんがモップで床を拭いていて、「まだ主催者の方もどなたもいらしてませんよ」さすがに5時開場のコンサートには早すぎた。まず昼ご飯を食べようと車で山の方へ向かう。そばを食べようと思っていたのだけれど「手打ちうどん」の看板。4人で入ると、うどんのみで素朴な感じのうどん屋さん。みわちゃんと私は釜揚げ、同居人さんとオットはざるうどん(右写真)。みわちゃんと私で冷やの日本酒を1合ずつ。うーん、おいしい。帰りに焼きたてパン屋さんに寄ってみた、なかなかおいしそうなパンや燻製チョリソーが並んでいて、打ち上げ用に買い込む。

会場に戻ると、先回オパス・ワンでPAをしてくださったF巻さんがドラムのセッティング中。そうこうしている間に森山さんが現れる。森山さんがドラムを叩き始める、う〜ん、いい音。わーいわーい、今日はこうやってまた森山さんのサウンドが聴けるのだわ。うっれしい!森山さん眼鏡が頭の上にあってまるで「ど根性ガエル」のひろし君状態。ドラムの位置とピアノの位置の調整をするのに、ピアノの顔が見えるかどうか、誰かピアノの前に座ってみないと判らないと、森山奥様がピアノの位置につくが、「でもこうよ」ノブ君が両手を前方に伸ばして首を前屈、肩の間に頭が埋まった姿勢の真似をなさる、大受け。曲の選定をしながらリハが進む。本日は撮影禁止なので、リハの最中しか写真が撮れません。演奏中の写真は、すべてH田さんからいただきました。

Hello君、リョウ君、カオリンさん登場。CDと、森山さん安藤光一さん共作のお皿の販売用のセッティング。限定100setなので1組を即ゲット。Kurodaさんとみーこさん・Makoちゃん登場、スタッフ用のTシャツをH田奥様からいただき全員で着込む。会場内、ホール外のカウンターにCDとお皿のディスプレイをする。整理券配布開始同時に皆の分の整理券確保。開場と同時にボランティア連中販売会場を放ったらかしにして座席確保へ走る。最前列と2列目をゲット。へっへ。スタッフが最前列に座るなんて!などと言うなかれ、販売もビラ配りもみな森山ファンのボランティア(写真左より順に掲示板のハンドルネームで同居人さん、リョウ君、管理人、みわみわちゃん、hello君、みーこさんにお嬢さんのMakoちゃん)。なんとチケットのもぎりは森山お嬢様なのである。開演時間が迫ると入場者がだんだん集まってくるが、全席自由なので、入場が始まると我先にホールへ向かう人ばかりでなかなかカウンターへ来てくれない。hello君やカオリンちゃんがCDを持って販売にいそしんでくれるが、座席確保にみんな一生懸命と見た。

演奏がはじまりそうなのでカウンターを主催者側の見張りの方にお願いして、全員ホール内へ。主催者の原田さんがご挨拶。前回森山田中デュオがあったときにこの企画が決まって、2ヶ月足らず、よくまあここまでライブをしあげたものよと感心する。左側写真が原田さんが作って放映されたこのコンサートのCMの写真。番組内で放映された森山さんのインタビューカットもあったけど、ちょっと横長になっているので顔が広く見える(もともとがなおさら)ので掲載を見合わせます。原田さんの紹介でメンバー登場。ノブ君のピアノソロから始まる美しいメロディー。何の曲かなあ?ああ、「浜辺の歌」だ。めずらしく森山さんだけ白シャツでよく目立つ。4ビートでよくスウィングしている。あまりステージも高くなく、かなり手前の方にセッティングがしてあって、全員並んで横一線という感じで見やすい。田中さんソロ森山さんソロによるフィルイン、音川さんがテーマに入る、続いてソロへ。パワフルな旋律にグズラさんのベースラインがよく粘ってからんでいる。森山ソロ、すーっとひいて静寂に。ここでピアノが入りテーマに戻る。サビになり森山さんのスネアロールで倍テンポに変わる、終わって大拍手。

演奏前に、このコンサートを企画してくださった原田さんがずいぶん緊張していらっしゃったので、緊張がすっかり乗り移ってしまって。こちらがせっかく緊張したのに原田さんは(挨拶を)うまくやりおおせました。えー、メンバーを紹介します。ピアノ田中信正です。テナーサックス、音川英二、そしてベースの望月英明です。」拍手、歓声。「このグループではそんなにいつもやっているわけではないんですけれど、家を出る前に妹から電話があって、『浜辺の歌』を是非やってくれって言いましたんで。こんなようなものなんです。浜辺の歌なんてなぜやるようになったかって言いますと・・・言いたくないんですけどベースの望月英明が話せ話せって言うもんですから(本当かな)・・・・。海のない県に育って・・・もう聞いた人がいるの?小学生の頃でしょうかね、遠足か修学旅行かで江ノ島に連れてってくれるっていうんで、江ノ島の絵なんかを黒板に書いて見せてくれるんですけれど、海がこうあって、江ノ島っていうのはここにある島なんだ、って。『ああ、えんざん山に似てるわ』、なんて思ったことを覚えてるんですけど。海って見たことなかったんですけれど、この浜辺の歌の曲を聴いたときに、ああ海を見てみたいなあと強く思った、そういうなつかしい曲なんです。・・・またあとからゆっくり何かをお話ししようと思うんですけれど。・・・といきなり私を指さして「だめだよ、そんなところで書いちゃあ!」おもわずずっこける。だってメモに書かなきゃレポート書けないんだもん!「えー、次の曲は***という曲です。テナーサックスの音川英二になる前に、井上淑彦という非常にハンサムで力量のあるテナーサックスが(音川さんは違うみたいじゃないかというくすくす笑い)いたんですけれど、故あってこのグループを去ることになって、そのときにこの曲を作ってくれたんですけれど、僕に感謝しているのかと思ったらそんなわけはないんで、別の理由がちゃんとありました。その理由はまた別の機会にお話しします。すごくきれいな曲で、彼の思いの中にある何ものかに感謝を表したいという気持ちが、みごとに曲になって表れているという、そんな曲です。」

最前列にいるせいか?とてもよく音が立って聞こえてくる。音川さんのテナーのテーマ、しみるわー。ノブ君のソロ、バックで森山さんがメロディーを口ずさんでいる。ベースが深みを添えて、透明感に酔いそう。自然に目を閉じてしまう、メモを取る手も止まり、ため息が出る。音川さんソロへ。ああ、このバンドを聴けるのは本当に幸せだ〜。望月さんの腕がたくましい。このグループでの一番の筋肉の持ち主はグズラさんに違いない。前腕の筋群は音川さんも負けていないが。終わりのテーマ、サビで森山さんがブラシで暴れ出す。

「ありがとうございます。このグループになって何年経つか考えたことも数えたこともないんですけれど、レパートリーだけは、増えてません。」笑い。「だいたい、10曲あれば・・繰り返して10年はやってますんで。・・・ぼくがこの間スイングジャーナル誌という、日本のジャズ雑誌の中では一番発行部数の多い雑誌なんですけれど、そのスイングジャーナル誌の、年間、日本人のジャズミュージシャンでもっとも活躍しかつ日本のジャズシーンに貢献した人を選んで表彰してくれるんですけれど、それにどういうわけかあたりまして、」・・拍手・・「『南里文雄賞』っていう賞なんです。昔盲目のトランペッターで南里文雄さんっていう方がいらして、終戦直後の日本にジャズを紹介したような草分け的な存在の方で、その人の日本のジャズの貢献したことについて広く長く伝えようじゃないかっていうんでできた賞なんです。第一回受賞はジョージ川口さんだったでしょうかね、二回目あたりが秋吉敏子さん、あとは渡辺貞夫さんとか、日野皓正さんとか、山下洋輔もだいぶ後になってもらったんですけれど。そんなわけで、私がもらったら一番に電話してきてくれたのが山下洋輔で、『おめでとう、やったねー!』えらい喜んでくれて私はそんな賞があることも知らなかったんで(笑い)、何がおめでたいのかよくわからなくて。娘に話して『南里文雄賞もらった』って言ったら『何で文雄賞?』なんてくだらんギャグをとばされまして(これはウソらしい)。でもだんだん判ってきたんです、つまり栄えある賞であって、一年に一人しか選ばれない、それで授賞式(この模様は別のページにて)へ行ったんですけれど、一番嬉しかったのは、この賞だけなんです現金がもらえるのは。あとの賞はどれだけ立派な賞でも賞状だけなんです。それでいたく喜びまして、そうしたらちゃんと山下洋輔が待ちかまえていまして、帰り出ようとも思ったらすっと寄り添って、『二人で今夜はどっかへ呑みに行こう!』。まあそのへんに二人で潜り込んだような訳なんですけれど。まあでもさすがに元リーダーだけあって、きっちりすべてご招待で、わたしはしこたまいただきました。・・・音楽を、こうやって考えてみると長く演奏生活をしているんですけれど、幸いにしていい人にしか巡り会いませんでした。山下洋輔に最初始まって、この人と生涯一緒にやりたいと思った人と演れましたし、別れてからも板橋文夫とか、亡くなりましたけれど小田切一巳とか、実に、あまり有名にはならなかったかも知れないんですけれど、良いミュージシャンと出会って、気心も知れた良いグループで、演奏できています。一番長く演奏しているのは今になってみるとベースの望月英明で、この前聞いたんですよ、『あんた一番長くこのグループにいるねえ、何でこんなに長くいるの?』『やめる理由がないから』なんか、嬉しいような寂しいような。拍手。で、聞き返されたんです『どうして僕を長く使ってくれるの』『やめさせる理由がないから』そんなような良い関係がずっと続いています。これから後も田中さん音川さんよろしくお願いします。」二人あわてて頭を下げる、拍手と笑い。このセットの最後の曲は、音川英二が作りました、サウンド・リバー。これはどういう意味かというと音の川で、音・川。」爆笑。「もうイヤになっちゃうんですけど、音楽とは無縁ですのでこういうのは。1,2,3,4と番号を付けるのと一緒で大して意味はないんです。いろいろ言ってもしょうがないんです、演奏は演奏ですから。サウンド・リバーです。」

大音響のシンバルワークのアフロリズムでテーマ。ノブ君ソロから。森山さんロールをまわして、目と目でノブ君に合図、アフロから4ビートへ。森山さんのスティックが大きく弧を描く。おっ、ノブ君が森山さんを見るときの表情が悩ましげに見える、やれ〜やれ〜。すごいすごい。カリカリギャリギャリゴリゴリと鍵盤を叩きまくる姿を音川さんが楽しそうに見ている。あー、今日は左下斜めから見るのでノブ君の顔がよく見える。おーおー、音川さんの吹く姿をみつめるノブ君がなかなか・・・こういう顔をポスターやパンフレットにすればいいのに(今日のパンフレットはちょっと情けない顔)。のけぞって吹く音川さん、足蹴りが入る。思わず隣にすわっているみわみわちゃんと顔を見合わせてにこっとしてしまう。今日はまだスティック飛びが観察されていないが、あれも一つのわざと思うがなあ。グズラさんの右肘にひっかき傷、さては・・・・?ドラムソロ大音響からデクレッシェンドするが、まだ終わらないだろうなあー、思わず見とれてしまうが、あっ、スティックが飛んだ!望月さんの前にくるくるまわって落ちる。ソロ終了してテーマに。終わって、大拍手。

ありがとうございます。去年、86才で亡くなった父親が、最後に一度だけ僕の演奏を聞きに来たんですけれど、高校生の頃、親不孝ばっかりして、ドラムの練習に行くといって金をせしめて、パチンコ屋なんかに行ってましたもんですから、その思い出が父親の頭に強烈に残っていたんだろうと思います。聴き終わった後、『お父ちゃんどうだった?』って言ったら、『あんなに叩かなきゃおまえは生活していけんのか』・・・・大爆笑、大拍手・・・・しばらく休憩して反省してきます。」拍手。

皆ボランティアの連中は曲が終わるや否やCDお皿販売ブースに走ってくれる。私は主催者の原田さんに言われていて、ステージに上がってCDの販売促進のためにCDの説明をするのだ。原田さんは私のことを「森山さんの追っかけ」だけでなく「整形外科のお医者さんで足の権威」とまで紹介してくれる・・・・恥ずかしい。呼ばれて上がると、満席の客席でほとんどの人が座ったまんま。400人相手に話すのは初めてだ。ちょっと緊張するが、まず「しーそー」に続いてtake-0、信正見参、森・山の宣伝をする。真剣に皆真剣に聞いていてくれて話しやすかった。あ"〜っ、いろいろ言い足りなかった、お皿の宣伝を忘れちゃった。もったいない〜。でもオットは「どうしてああいう風に学会でもしゃべれないの」う〜ん。

説明を終わってステージを降り、ホールの外に出るとカウンターの前にひとだかり。CDが飛ぶように売れていく、何枚も買ってくださる方もいらっしゃる。ウレシイものだ。ボランティアのリョウ君、カオリンちゃん「CDいかがですか〜、お皿いかがですか〜」と大きな声をはりあげてくれる。どんどん売れる。宣伝の甲斐があったかな。開演のブザーもアナウンスもなく、気がついたらいきなりホール内からピアノとドラムの音が聞こえてくる、びっくり!また主催者側の方にお願いしてあわてて客席に戻る。

2ndセットの最初の二曲はピアノとドラムのデュオ。なんて・・・きれいにピアノを弾くんでしょうね。それでいて、か細くはない。終わりのテーマが1オクターブ低すぎやしないかと思ったけど。でもこの音の使い方ったら!このコードどうやって押さえてるのかなあ?ほれぼれ。拍手。

ありがとうございます。田中信正。と紹介。このセットの最初の2曲はデュエットで演奏しようと急遽決めました。恥ずかしいんですけれど、若いときの思い出の曲を二曲選んだんです。若いときジャズミュージシャンになって初めての大きな失敗の思い出の曲です。とここで、佐良直美のバックバンドで失敗した話と、芸大を辞めることを決意した日の話。以前にも書いたので割愛・・・ごめんなさいね、以前のページを探してみてください。

美しいイントロからテーマ。森山さん、この前の各務原のOpus oneでのデュオライブで味をしめたとみえる。ああ美しい。今日はもう少しこの美しいままのピアノでいくのかなあ・・・まさかまさか・・・いきなりやっぱりテーマの終わりの部分からテンションの高い和音に変わり、始まった始まったにらみ合い。初めて聴く人みんなびっくり仰天してるんだろうなあ〜。おっ、ブレイクも決まった、まだそこから続く。ドシドシバシバシバンバンギャンギャン。終わりは例によってすうっときれいにテーマに戻って美し〜く決める。一瞬の静寂の後、大きな拍手、笑い声、歓声、掛け声で場内沸く。

田中信正です。と紹介。では、望月英明と音川英二に入ってもらって・・・「新しく7月の24日に徳間ジャパンから新しくCDが発売されるんですけれども、「森」と「山」の2枚のCDです。」と、ここでだれもウケないので「あれ?さっき紹介してもらいましたか?・・・そのレコードの(森山さんはいつもCDのことをレコードと仰る・・記録だからいいのか)中にも入れたんですけれど、「*日の当たる家」これは私にはすごく有名な曲だと思ってたんですが音川なんか何も知らないみたいで、そんなに年代が違うかなあと思ったんですけれど(私も知らない)。これなんかもなぜやることになったかと言いますと、単なるファンの人から電話をいただいて、次やるときにはぜひあの曲をやってくれっていうからやっただけなんです。もしお帰りの時にひとこと声をかけていただければ、どんな曲でもやります(拍手)。王将でもあばれ太鼓でも(本当は歌いたいんでしょう)。じゃあ音川をフィーチュアして「朝*のあたる:*」です。

音川さんのカデンツァー・・・拍手・・・・テーマ、ソロはピアノとベースのデュオ。お、グズラさんがだんだん音を増やしてバラードからインテンポ、ノブ君も左手でリズムを入れておお、かっこいいじゃん。ソロが終わると拍手。いつもはホールはあまり好きじゃないんだけれど、音は良いし席は良いし、拍手がさあ〜っと広がる響きがまたいいわ。音川さんソロになるとこんどはドラムとデュオ、やれ〜いけ〜!あ、そこにベースが入るとまた音に厚みが。ちょっとベースがハウリング気味かな・・、音川さん頑張っています、森山さんがそこをあおるあおる!続いてドラムソロへ・叩きまくりからトーンを落として静かにソロ終わり、テーマへ。

こちらへ来る前に、長年・・・長年ってことはないか、何ヶ月もかけて作ったお皿がやっとできたんです。さっき後ろの方で(販売カウンターで)ごらんになった方もいらっしゃるかもしれませんが、安藤光一さんという多治見にいらっしゃる陶芸家の方ですが、NHKの焼き物探訪という番組でご一緒させていただいたのが縁で、せっかく2人でそういう番組に出たんですから何か記念になるものを作りましょうよ、っていうわけなんです。最初はろくろを回して壺を作っているところでドラムを叩いたらどういう壺ができるかっていう(笑い)という企画でして。まあスティックが飛んで壺が割れるくらいじゃないかと、そんな変な番組でして。手書きで手作りでやってくださったんで、100組を何ヶ月もかけて作られたんでしょう、もうこれでおしまいです・・・次の曲で。(お皿が限定でおしまい、の話かと思ったら話を曲にもっていく)サンライズっていう田中 1世代前のピアニストの板橋文夫がもうお亡くなりになってはいなくて元気でやっているんですが、彼が作ってくれたまさに私たちのグループのためのような曲です。最初からそのつもりで作ってくれた曲だと思うので、未だに彼がいなくなってもグループで演奏を続けています。」

ああ、森山さんのこの笑顔がすき。こんなに激しく叩いているのににこにこ嬉しそう。今日はとっても調子がいいみたい。おお、ノブ君もまだソロをやるか、まだ続ける?ノブ君、だんだんマゾッ気がでてきたんじゃないか?うーん、すごい、やれー行けーもっとやれー!!ソロ終わり大拍手、音川ソロも負けずにヒートアップ。森山さんブレイクし、ベースとサックスのデュオ。もう聴いてるこっちの胸はバクバク。みんなにもこの演奏を聴かせてあげたい!!どういう風にドラムとピアノがバッキングをつけていくか?曲の頭から森山さんと田中さんが目と目を見合わせばしっと入る、またそろって二人ブレイク。もう緊張感、みんなこのバンドテンション高いわー。すごい、メモを取る手が震えてきた。おっ、ドラムソロ、縦横無尽に叩きまくりもうノリノリ。そこにノブ君に目で合図してテーマのリフを入れさせる。森山さん余裕だわねえ、遊びながらいろんなパターンをつけさせていく。どこまでつけていいのかノブ君迷う、一瞬手が止まるがそこを森山さんのつっこみ、一本あり!マーチングも聴かせてくれる。ハイハットシンバルをずれないように足下で結んでいる紐がゆるんだか?森山さんの左側のマイクスタンドがゆれている、ちょっと心配。全速で全員が終わりのテーマ。ほーっ!

拍手拍手、会場をゆるがすような掛け声と口笛、拍手。メンバーを紹介、「ありがとうございました!」女性が大きな花束を持ってきたけれど、森山さんにかと思ったら、音川さんに花束贈呈・・「どうも〜、すばらしい演奏をありがとう〜」と叫んでついでに音川さんにだきついていった、あっぱれ!私にゃようできん。パンパンとアンコールを要求する拍手のリズムが始まる。

「やるのよ〜!」笑い「もう、さっき10曲あるって言ったでしょ。ちょうどね、8曲終わったところ。」爆笑、拍手・・・しかし、実は7曲しかやっていない・・・「まだ7曲だよ!」って掛け声をしようかと思ったけどやめた。

すかさず音川さんからハッシャバイのメロディーが始まる、会場から手拍子が。ノブ君→音川さん→グズラさん→森山さんとソロをまわして軽快に曲が進んでいくと、だんだんライブが終わっちゃうんだなあって、ちょっと寂しい気持ちに。

ありがとうございました」拍手。「・・・・もう、57になってしまいました・・笑い・・20代のころ、30代のころは50代の人がドラム叩いているのなんて見たら、『かわいそうに』」笑い「『あんな年取っても、きっと叩いているときは若いつもりで叩いてるんだろうな』なんて思ってたんですけれど、自分がその年になってしまいました。あと半年ぐらい、若いつもりで叩かせてください」半年なんて言わずに・・・「またやるときがありましたら、ぜひ声などおかけ下さい、ありがとうございました」割れんばかりの拍手が続く。ノブ君がグッドバイのイントロを弾き始めるかどうか迷っている、音川さんが目で合図してイントロスタート、そうさっさと弾き始めてしまってよいのよ。

静かに、イントロ美しく・・・音川さんの吹くテーマからノブ君ソロへ、あんな爆発的な演奏とこんな静寂の対比を同じバンドがやってのけるのだからなあ。終わりのテーマ、さあ森山さんが暴れ出した・・・バーン、グワシャグワシャドカンドシンドドドドドバシーン、でエンディングに突入。

ため息、掛け声、拍手が鳴りやみません。またアンコールを催促する拍手にリズムが変わる・・やらないだろうな。森山さんが出てきてマイクを握る。「ありがとうございます。なんか、今夜だけは有名人になった気がします。あの・・・うちの亡くなった父親が、70を過ぎてから、『威男、お父ちゃんはどうやら歯医者に向いていないみたいだ』って。70過ぎてから言うなよ・・・て思いましたけれど、私も、どうもドラマーには向いていないみたいです。今度お会いするときには、歌でも歌ってご覧に入れましょう。ありがとうございました。」あたたかい、いい感じのコンサートでした。400人のコンサートに、アンケート用紙を配って半数以上の人が記入してくれている。初めてジャズを聴いたけれど感激した!という内容が多かった。森山さんが「リクエスト受け付けます」みたいなこと言ったから、「ホテルカリフォルニア」をやってください、「ルパンIII世」をやってください、などというリクエストもあった。山梨の皆さん、どうもありがとうございました。また企画してください。はせ参じます!

終わってから、またカウンターに走る。サインを待つ人が集まり始め、森山さんを呼びに走る。メンバーがサインをしているところを見て、CDを買いに来る人多し。昔の知り合いなどさすがに山梨県出身の森山さんのところに多く、列が森山さんのところで止まってしまう。サインを待つ列とCDを買う人の動線がクロスして混雑、うちのオットが交通整理。渋谷さんと森山さんのデュオCDを持ってきて田中さんにサインを迫る人が多く、気の優しいノブ君は断る説明に四苦八苦、そこで私が先にしゃしゃり出て「このCDには森山さんしか参加しておられないんですよ」と説明するが、「それでもいいから」とおっしゃる訳のわからない人も。だって、演奏していないのにサインするわけにいかないじゃんねえ。サイン会が終わるまで約1時間。次の可児の収容人員はここの倍以上だ、どうなることやら?

サインを待つ長蛇の列。