(会場内は撮影禁止ということでしたので、この下の画像はみんな幻だと思ってくださいませ)
やってきました山形!朝の天気予報では曇りと聞いてほっとしていたのに、どピーカンじゃないの。「晴れさせてみせましょう!」との司会の小川もこさん(夏らしいお姿)の晴れ女パワー、おそるべし。雨女の私のパワーを上回っている。これは暑い、日焼け止めをしっかり塗らねば。宿に車と荷物を置いてタクシーで会場へ。行く途中でビデオ撮影用の三脚を購入するためにちょっと回り道をしてもらう。運転手さんが会場に着く前にメーターを切ってくれる。うわあ、すごい親切。名古屋じゃ絶対ありえないよ、感激!ちなみに山交ハイヤーの土赤さんです。どうもありがとう。


会場は大きい運動公園。前の方にNorikoさんがすでに並んでおられる。一緒に入場しようと思ったが、さっきまで手に持っていたはずのチケットが見つからなくて入れない。もう!出発の前日もエアチケットとクーポンが見つからず、オットを巻き込んで大騒動したのである。いつものことながら、我ながらあきれてしまう(エッセイ参照)。手に持っていたビデオカメラをチェックされ、「撮影禁止です」せっかく三脚を買ったのに、無駄になってしまった。何でだめなの?ちぇっ。やっとチケットを見つけて入場、県のマスコットらしい着ぐるみを着た二人が挨拶してくれる。この暑いのに中は蒸し風呂じゃないだろうか、お疲れさまです。Norikoさんは前方真ん中に座っておられ、そこに寄っていってシートをひく。開演までまだ1時間近く、日傘を差そうがタオルで日除けにしようが、暑いなんて言葉じゃ言い切れないほど。ステージに近いところには全く日陰がない。ビールを買ってきてもすぐぬるくなるし、拭いても拭いても汗がぼたぼた落ちてくる。うへえー。2時になって、最初のラテングループ登場。夏らしいサウンドで、ビキニを着たきれいなお姉ちゃんたちのダンスがかっこいい。男性陣の歓声が上がる。

森山組登場!マーチング・オブ・セブンスより。拍手、歓声!バスドラの音が今ひとつこもるかな?ノブ君がんばっているが、バランスがちょっと悪くピアノが聞こえにくい。暑いぞー、ステージのみんな脱水にならないだろうか。ユニフォームのような黒いシャツは暑くありませんか?夏場は白いシャツでもいいんじゃないかしら。ピアノソロ、ワシワシガシガシ。もりあげる森山さんのカーンカーンカンカンカッカッというリムショット!ドラムソロ、地響きのように聞こえる。ドラムの音量が大きくなり、小さくなりスムースに推移。後ろで「うまいわねえー」「何これ!」「これどういうバンド?」の声。終わったところでウォーッと会場からどよめき。ジャズフェスのいいところは、ライブハウスと違って、「森山組」を聞きに来たのではない人や知らなかった人にまでこのグループを聞かせてしまえるところ。「驚いた!」といった人たちの雰囲気が感じられる。

すかさずSun,be motionlessが始まる。音川さんソロすごいすごい、どんどん盛り上がる。広い会場、ピアノは音量やや不利か?マイクが風の音をひろって会場にぼよーんという音が響く。どうみても関係者ではなさそうな人が次から次へと前に出てきて写真を撮る・・・もう、じゃま!森山さんがアフロっぽいシンバルワークでピアノソロを盛り上げる。みんなにも見せてあげたい、このノブ君のパワーショベル奏法炸裂!ピアノは不利なんて言ってごめんなさい。大歓声!拍手!森山ソロ。この暑い暑い中を大変なのに力の入った演奏、ソロが終わるとまた大拍手。終わりのテーマ、後半の所に二拍四拍でシンバルの入るところ、よく響いて盛り上がる盛り上がる。きゃー素敵!曲が終わったところで「いいぞー!森山ー!」の大きな掛け声。

Gratitude。静かなイントロ、ピアノのバックにミーンミンミンと蝉の声。マイクが風の音を拾ってぼよよよーと鳴っている。少し気になる。ジャズフェスにバラードはあまり向いていないような気がするが。音が静かなだけ、ちょっと間延びした感じになってしまう。でも、まあこういう曲もやるんだよということを見せるにはいいのかな、普段の森山バンドをみてもらうという意味でも。音川さんがテーマ吹き終わって、拍手。きれいー。音川さんの音も、Very Good! 青空をバックによく響いています。ノブ君のソロ、美しい。だんだん暑いのを忘れてきた。

サンライズ!森山さんがウォーとほえる。音川ソロ、キュキュキュキュー、まだまだ行くか、まだねばる、まだねばる、向かって右横でノブ君、後ろでグズラさん、左横で森山さんがサポート。広い舞台にあっちとこっち、私はかなりステージに接近して座っているので全体が一度に見られない。おまけにグズラさんの頭はちょっと見えるだけ。もう少し前の方に出てきてくれてもいいのに、なんて。ピアノを拳で叩くリズムと、森山さんのシンバルワークがばっちり一致しておっ!と思わせる。この前のピットインからまだ間がないので、お互いのリズムというか、ノリが合うのかも。ピアノソロ終わって、ノブ君一息、満足そうな顔。森山ソロやや短め、コンパクトにまとめているが迫力は満点、会場内も「ヒュー!」とか「イェーイ!」の掛け声が飛ぶ。テーマが終わって、しばらく間が。「森山ー!脱げー!」の掛け声。・・・・脱がなくてもいいヨ。「アンコーーール!」「早くやれー!」「もっとやれー!」の声の中、森山さんのMCが。私の亡き父親が「タイコを好きで叩くのもいいけどあまり思い切り叩くんじゃないよ」と・・・。会場内大受け。そう言われたんですけれど、ずーっとそう思っていたんですが、やる前に何かぬいぐるみを着た二人をみたらその気持ちががらっと変わってしまって、私なんぞ、がんばったら顔も見てもらえるし名前も知ってもらえるし、そして帰るときにはお金もいただけるし、こんないいことはない。あの二人は誰が入っているかわからない。判らないのにずっとあれを着て昼間から歩く練習をしているんです。こうやって(と実演する)。あれには頭が下がります。・・でもあの人たちも帰るときはなにがしかをいただいて帰るんじゃないかと、そんな気がします。・・・やっぱり、一番偉いのは皆さんでしょうか。暑いのにずーっと聞いていて、しかも言われないのに手まで叩いてくれる。言われたのでお金を払って帰る。・・・・がんばります!  大拍手! 「いい人だなあー。」の掛け声。拍手の中、締めの曲は「グッドバイ」えっ!イントロ短めですぐテーマ、静かにはじまるが後ろの方でお酒を飲んで大声で笑っている人がいる。うーん、最後に演る曲としてはちょっとインパクトに欠けるような気が。ダニーボーイでデュオをぶちかましてくれた方が良かった気もするけど。あまりの暑さでちょっと森山さんの体力が持たなかったかな?AABAのテーマも、ABAにするとか、ちょっと野外ステージ用のアレンジや構成を考えた方が?と偉そうなことを書いてしまう。最後の締め、森山さんの腕が高く上がりバシーッとシンバルを叩く。決まったー。会場内歓声、アンコールの声。しかし時間の関係もあってアンコール曲はなし。残念。演奏後に、もこちゃんと森山さんの掛け合い漫才が聞けるかと思っていたのに、それもなし、でした。これも残念。もこさん曰く、「アンコール?普通のコンサートならね、そりゃあやるわよ。朝まででもやるわよ。でもね、後のバンドが控えているのよ。」いえ、朝まではやらないと思います。でも可児やTUCなどのスケジュールを紹介していただきました。ありがとうございました。

演奏後、木陰でCD即売と森山組のサイン会。大盛況で列ができ、メンバー皆ビールを飲むヒマもなし。CDもかなり売れたんじゃないかな?「take O」「信正見参」より昔に出たちょっと古いCDも売られていました。「mana」や「Live at Lovely」などをお買いになった方も皆、全員にサインをもらおうと並びますが、サックスとピアノは別人なんだけど、ま、いいっか。「感激しました!」と音川さんと握手するのは若い男性で、「良かったわー」と田中さんの手をとるのはおばちゃん多数。私はその横で森山組のスケジュールを書いた自作のチラシを配る。一人でも多く来て欲しいモンね。と、そこへ「かおりさん!」と声が。誰だれ?と見たら、15年ぶりに会う大学時代のジャズ研の後輩ドラマーK君が。うわあー、なつかしい!「えー、何で?何でここにいるの?」と聞かれたので「いまだに追っかけやってるんだよお」とチラシを手渡して説明。ついでにTUCに来るように説得。昔藤原さんや井上さんがフロントでサックスを吹いていた頃、金沢で森山カルテットをいっしょに聴いたときにも一緒にいたんだった。その頃六畳二間に住んでいた私は、打ち上げでメンバーをお招きして大宴会するために壁をぶち抜いてワンルームに改造したのでした。え、それって考えたらもう17-8年昔のことになる?やめよう、年がばれる。