どうも年末年始はやはりどたばたしていてアップが遅くなってしまいました。やっと書き上がった・・・(2003.1.3pm11:32)

開場が6時20分くらい、寒いさむいと言いながら待つ。席を確保してから自作スケジュールチラシをコピーしにコンビニへ走る。森山威男地球村ライブコンサートの案内と一緒に、客席へ配って回る。スケジュールチラシの一番下に「演奏中の禁煙にご協力下さい」と書いておいたのをめざとく見つけたお客さんが「今はどこもそうなんだよねえ」と。ありがたい。なぜわざわざそんなことを書いたのかというと、実は森山さんは10年ほど前に舌ガンの手術をお受けになって、そのときの放射線治療で喉を焼いているので乾燥やタバコの煙にとても弱いのでした。決して私がタバコの煙が苦手ということだけではありません、ホントだったら。やっぱり管楽器奏者も、空気がきれいな方が吹きやすいという・・そりゃそうだよね、ライブ中一番吸気呼気量が多いのは管楽器奏者でありましょう。皆様ご協力よろしくお願いいたします。しかし早期発見早期治療で全快されて本当によかった・・・舌癌はけっこう転移しやすいんだけれど、10年経ってりゃもう大丈夫だもんね。チラシを配り終わってから、MDを買いに走る。前回ピットインでなくしてしまったので・・・もうどうしようもない出費だわね。以前にも新聞のエッセーに書いたことがあるが、私のなくしたものを探す時間と、かかった費用とを考えるとかなりもったいないことになるのだわ。戻ってきてMDに電池を入れていると東京からわざわざいらしているH条さんが「試してみないでいいんですか?」「ま、大丈夫でしょう」あきれられる。

8時きっかりにメンバー登場、「練習したでね〜」と森山さん。やる気満々。

田中さんに森山さん「上着脱がなくて良いの?」あったかそうな毛糸のカーディガン、後ろから脱がそうとしたら半脱ぎになって、えりのところにクリーニングのタグがついたまんま。下はブルーの地に、下半分は真っ赤というシャツ。「いいねえ、色物も似合って」と森山さん。真後ろに座っている「はぶぶ」がカーディガンを受け取って、演奏スタート。ノブ君また靴を脱いでる。

マーチングの途中で少しテンポと音量をアップ、一曲目からノブ君両手を広げてがーっと鍵盤を弾き、すっ飛ばす、かっこいい〜。やっぱりラブリーが一番近くて良いわ〜。すごく一杯のお客さん、去年の一日目より多いと思う。どうなっちゃうのかな、明日、大丈夫かしら。音川ソロ、バックで森山さんあおる。この前のピットインがいい腕慣らしになったと見える。やっぱり定期的にやってもらわなくちゃ。音川さんのくりだすフレーズに森山さんが合わせて、ああ心地よい。腕を大きく振り上げて、あ、田中さんも音川さんの音に反応して・・・。サックスソロ、長いがちょっと起伏に乏しい、森山さんが後ろからリズムに変化をつける。ドラムソロ、今日は前の方で奥様とさおりちゃんが聴いていらっしゃるせいか、一曲目からすごいパワー。髪が七三分け?なんだか若い頃の写真みたいだな。スキのないドラミング、腕の使い方がちょっといつもと違うように見える。一曲目から長いぞー、ドラムソロ、一日目っていうのにいいのかな?と心配しても、毎回必ず二日目の方がいいドラミングをなさってくださるので、大丈夫だね。マーチングになってすぐノブ君身構える、テーマに戻る。

メンバー紹介。

お、音川さんソプラノを持った。曲は「Wild River」訳して荒川。この前の小淵沢での音川・田中デュオのときに聴いたくらいで、森山グループでやったことってあったかなあ?すてきなワルツ。だんだんノブ君ヒートアップ、低音のガーンガーンはマッコイ風?じつに多彩なピアニスト。合図してソロの終わりへ、音川ソロアフロブルー風のメロディー。けっこう音川さんのソプラノ好きだなあ。コルトレーンぽいというか、ワルツ気持ちいい。うっとりと目をつぶっている人多数。望月さんの額に汗、サビのフレーズに入る合図をノブ君に音川さんが出す。お、ドラムがすうっと音量を下げた、グズラさんのソロになるの?おや?グズラさんのフリーソロ!初めて聞く!気がするけど、「そんなことない」って言われるかも。もっとやって欲しいのにあっという間に終わってしまった。あー、ノブ君のコード、いい。うっとりしてしまう。

ん?この曲は・・・「ゴッドファーザーのテーマ」?テンポがちょっと速い気がする。音川さん少し吹きづらそう、マウスピースを少し合わせ直す。いきなりサックスドラムデュオ。ま、何しろいつもとパターンを変えようという努力はいいことだ。ノブ君背中を丸めてデュオに聞き入っている。音川森山の勝負ですね、なかなかしぶとい音川さん、なかなか根を上げません。音川さんがテーマを出してソロ終了。すごい吹きまくりとの対比で、ノブ君ソロはベースも入ってトリオでしっとり。この曲はもう少しこなれたほうが面白いだろう。バラード、テーマにはいりいきなりノブ君ソロエンディング!?早すぎ!!音川さんまさかという顔でノブ君を見る。インテンポに変わる。ノブ君テンション音を入れまくって暴走(いい意味ね)気味。あれ?ライブでやるのは・・・ガゾーンとやるとき意外は初めてじゃないかしら。いや、チラシに書いたおかげか今日は空気がきれいだ。ウレシイ。

Sound river。安心感がある。アフロリズムが心地よい。ノブ君ソロから、やっぱり靴下だけはラブリーじゃ目立つよ。ガーンガーンとノブ君がつけたところから4ビートに変わる。ノブ君の音に高音でつける望月さん。ノブ君のフレーズに森山さんも反応している。森山さん叩きまくり。ノブ君ぱっと音川さんを見て、入るタイミングが一瞬ずれたみたいだけれど爆走のまま音川ソロへ突入。今日はなかなか快調!森山さんのご自慢のシンバルの音は今ひとつよくわからないけれど・・・おお、もうすぐ一時間じゃないの。久しぶりだわ。長めのMDを買っておいてよかった。おお、タパタパタタパと小気味の良いサックスソロ、低音のフレーズもグッド。アフロリズムを入れるカンカンという音も、スキを見せないドラミング、快調快調!吹きまくってのけぞる音川さん、マイクがサックスのベルの中に落ちた!あわてて立ち上がったら「ふな」さんが拾ってマイクスタンドに戻してくれた。あとで伺ったら、音川さんそのことに全然気がついていなかったとか。集中しているんだねえ・・・。森山ソロ。今日は2つ打ちも粒が揃って、いつもは2部の終わりでしかみせないようなソロを長々と展開してくださる、昔を思い出すなあ。テープが終わるんじゃないかと冷や冷やしながら聴いていた学生時代。とうとう1時間を超えた!おやおや!!

メンバー紹介。「えー、後ろの方にこういうもの(黄色いチラシを取り出す)が置いてありますが、始まってすぐに次の宣伝をするのも何ですが、次の方がいいんです(笑)。・・・これは多治見の山の上でやるんですけれど、地球村という風に呼んでいるんですけれど、そこに山小屋風のでっかい建物があって、その中をジャズクラブ風に内装をやりなおして、そこで演奏し、かつ食事と飲み物はフリーで、そしてその後の楽しい語らいっていうのがありまして、お酒もつまみもふんだんに出て、泊まりも含めて1500円って、えらい安いですねえ!後の方だけ来りゃあいいじゃんねえ・・あ、そういうのダメって書いてある?・・・やっぱり考えることは同じですねえ。これが3月1日の土曜日にあるんです。それで、こっちが森山威男ドラム道場って言うのが(と別のチラシをとりだす)ありまして、これは秋にコンサートをやりました「Ala」というところに練習室がいくつかありまして、そこを使って定員10名でドラムをご指導申し上げようと。で、ただではできないということで一回3000円。で、月二回隔週月曜日の夜という計画なんです。隔週ではもの足らないという方は毎週でもかまわないんですが、毎週だと4回で四・三=十二っていうことになります。で、一時間半ぐらい、人数にも依るんですけれど、一人しか申し込みがないとえらい儲かることになります。1対1のレッスンでたっぷりやりますから。で、10人申し込みがあると10人を巡回しながらレッスンしてまわると、まあ10人だと1時間半くらいになるでしょうね。そんなかたちでやろうかと思っています。で、個人レッスンの方はここじゃなくて、自宅でお茶など飲みながらやろうかと思っています(後でTOMさんはお茶飲んで森山さんのデモンストレーションだけ見にお金払ってでも個人レッスンを受けたいと言っていた、なるほどね)。・・何ていうこともそのうち、と考えています。で、ここに申し込み書がありますので皆さん来ても来なくても書いて出していただけるといいんではないかと思います。なぜかというと私の方は契約でございまして、月いくらという月給なので、まあ大勢来ていただいても、来なくてもいただくものはいただく、とうまいしくみになっています。こんなことも始めようと思っています。・・・・人間年を取るとダメになるんだね。だんだん逃げの一手になってきて・・・でもそんなことないんです。これもお遊びなんで、やめたくなりゃあいつでもやめるし、すべて適当でございまして、やれるところまでやるということです。少しやすんだら気を取り直して真剣にやろうと思っています。そこに森山グッズと称して、多治見なので小皿を4枚一組で3000円というものですが、小皿叩いて(チャンチキおけさ)で、よろしくお願いします。」

9:40。ノブ君またブーツを脱いで裸足に。あ、この曲なんだったっけ、コルトレーンの曲。音川ソロから、おおビシバシ。タイトなリズムがガシガシとトップシンバルを叩くリズムに反応してノブ君がコードを叩く。おー、決めのフレーズが入ったぞ。デジカメ撮ろうと思ったけれどあー、手が動かない。いいわー、うん、うん、そうそう行け行け〜ってな感じで。わざとモードをはずした音でソロをひくノブ君。森山さん快調。ああ、心配しないで聴けるって、いいわ〜。うねるベース、うひゃあ。うわわわわ〜。頼んだソーセージにナイフとフォークがついていない。持ってきてくれたので受け取るが、そのまま右手と左手にナイフとフォークを持って暴れそうになってしまった。音川ソロが盛り上がったら負けじと盛り上がるノブ君ソロ。おやまだ弾く?最初は出し惜しみしてたの?ああ、体が熱くなってきた。ドキドキもの、あ〜、すごい、頭の毛が逆立ってしまう。またドラムソロだよ、今日は本当に良く叩くね!新しいシンバルが手に入ってうれしいのかな?うふふ。エンディング。だれかが後ろから「Mr.P.C」と言ってくれた、そうそう、ありがとう。

Gratitude。ああ、まだ胸のバクバクがおさまらない。注文してあったバゲットが来た。焦がしたな!ああ、この音、もう「うにゃ〜」って溶けちゃいそう。もっとノブ君の音を聴きたかったきがするけれど、音川さんのソロも。本当にこのグループで出す音として、サウンドが決まってるって感じかなあ。テーマ、もう暴れる森山さんになんの違和感もなし。幸せだなあ〜。

ノブ君、ああシャツの襟が半分曲がっている・・・直してあげたいけれど、さすがに演奏中に手を伸ばすのもねえ。まあ見えるのは後ろの1/4くらいの観客かとあきらめる。Sound Riverに行くかと思ったらSunriseだ〜。音川ソロから。このドライブ感。サビの頭で大きく手を振って森山さんの描く弧が美しい。曲の頭からリズムリフを入れて、それにつける望月さんの音。なんて今日はロール、タムの連打が正確なんだろう。胸に迫ってくる。あー、音川ソロ。バックで望月さんがぐんぐんと粘る。リズムリフを森山さん入れた。「終われ〜」の合図・・じゃないよね?ノブ君望月さんのデュオへ。いつもなら「森山さんちょっと休憩したいのかな」なんて勘ぐる私も今日はそう思わない。やっぱりノブ君靴下だけは変だよ。後ろの人には見えないかも知れないけど。黒っぽい靴下のほうが目立たないかもね。デュオに森山さん小さな音量からつけていく。だんだんヒートアップ、森山さんの奇声が飛ぶ。うわーうわーうわー、森山ソロに突入。今日のドラミングは本当に凄い。スネアもよく鳴っているし。ハイハットが少しへこんでいるように見えるが光線の加減だろうな・・・いや「ハイハットおちょこ事件」が昔頻発していたので気になってしまうのであった。

メンバー紹介。そしてHush-a-byeが始まった、客席から歓声が上がる。スネアの三連符も快調。もうちょっと盛り上げていってくれてもいいのにな〜。これでGoodbyeだと一部が盛り上がりすぎた分もの足らなく感じるかも。もう一発要るかもよ?なつかしい気持ちがわきおこってくる音川ソロ。グズラさんソロ、もう1コーラスくらいやってくれてもいいのに。

どうもありがとうございました。この日に向けて元気でいようと思って、毎日1時間走ったりいろんなことをしてあがいたんですけれど裏目に出て、今朝から風邪をひいてしまいまして。今朝から風邪をひいたんですけれど、毎朝早足歩きというのをやっています。おかげで4kgくらい体重が落ちて血圧もかなり低くなって調子がいいです。ただ、困るのが昔1回歩いたときに一生懸命歩いたら前を歩いている女の人が逃げているんですよ(爆笑)。そういうことがあるから歩くときにはどういう顔をしてどういうスピードで歩いたらいいのかわからなくて、けっこう気を遣って歩くのでそのほうがかえって疲れてしまうんです。今は冬ですから朝の6時半から7時半くらいまで一時間くらい歩くんですけれど、けっこうそれでも歩いている人はいるんです。で、あんまりぼーっと歩くと徘徊老人みたいに思われるんじゃないかという気がしまして。さっきもいいましたけれどあまり勢いよく歩くと自分の前に若い女性とかが歩いていると困っちゃうんですよね。速く歩いていいものかどうしようか、また後ろに付かれるのもまた困るんですよ。ものすごく意識してしまうんです。足がもつれてしまいそうになるんです。で、挨拶なんかもまた困るんです。例えば100歩腹筋を緊張させながら歩くと、次の100歩は楽にして歩くとかいろいろ工夫してリズムを作って歩いているんですけれど、元気よく挨拶するといくつまで数えたか忘れちゃうんです。あれも困ったもんだし。・・・で、また犬と会うのもまた困ったもんなんです。ちいちゃい犬だから怖くないだろうと思ってまたこう早足歩きをしていると、向こうが自分の方にこう引っ張って噛みつかないようにしているんですけれど、こっちもちいちゃい犬だからいいだろうと思って『よしよし』なんていうとウワワワワンって来たりしてどうしようもないんですよ。その部分だけどうしたらいいかと思って今目下悩み中なんです。是非ともこれから始めようというかたは、ちゃんとしたジョギングスーツかなんかを着て歩いた方がいいですよ。そうでないと今は冬ですからね、多分ジャンパーを着てこの辺に手ぬぐいなんかを巻いたり帽子かぶったりなんかして、朝の空気は冷たいからってマスクなんかして、そうするともう見るからに襲われそうな感じがして危なくてしょうがないです。スポーツをしているんだっていういでたちで歩くと良いと思います。そんなことをしながら苦労しているんですけれどね。だめなんでしょうか。・・・明日もう一回がんばろうと思います。よかったら明日もいらしてください。

グッドバイ。ノブ君のイントロ。レジの音が気になる。
あ、もう何も言うことありません。タイトな暴れ方も最高です。うっとり。

メンバー全員退場。アンコールの拍手、鳴りやまず。例によって森山さんだけ戻ってきてMC。
「ありがとうございます。私の住んでいる可児市が、私なんぞに力を入れてくださって、コンサートを年に2回やりましょうなんて言ってくれたりして、それでドラム教室もやりましょうなんて言ってくれたりして、来年は9月の19,20日第三金曜日と土曜日に二日間小ホールで400人くらいでやることになって、そのときにニューヨークからジョージ・ガゾーンとそれからアルトサックスのエイブラハム・バートンというK-1の選手のような大男と、それから井上陽介っていうベーシスト、これもニューヨークで活躍しています人を、この3人を呼んで私のグループと、ニューヨークからの3人に私と田中が加わったクインテットで2日間レコーディングをやると、そういう風に決定しています。元気であれば、ですが。えー・・・どこまで続くかわからないんですけれど、よろしくお願いします。田中も音川もみるみる上達してきて、本当に追い上げられるような気がします。こんどはひどくとっちめてやろうと思っています。また楽しみにいらしてください。ありがとうございました。」

12/29日、二日目。あまりの人の多さに、演奏前のメンバーがいるところがない。森山さんはカウンター内にはいっていて、まるで知らない人がみたら店員かと間違うような白シャツ。望月さんはウチのテーブルの椅子にすわってまるきりお客さん姿勢。始まるときに森山さんが通って「お客さん」。望月さんはお客さん然として拍手、森山さんが望月さんの頭をぽかり。演奏前からギャグをかましてくれるわ〜、大笑い。

Sound River。ノブ君また靴を脱いでいる。音川さんこの前のピットインと同じブルーのストライプのシャツと黒のジャケット。ノブ君のトレーナー、裾がかわいい。森山さん望月さんはいつものシャツ?かな?望月さんは「違う」って言うかも。アフロからノブ君ソロ途中で4ビートに変わる。ピアノとのバランスが少し悪いかな。ノブ君左右の手のコンビネーションリズムが凄い。森山さんがしかけて、わー、スネアがよく鳴る!カリカリと高音を弾く音がサックスのフレーズのように思える音だった。すごい盛り上がり。ノブ君がぱっと音川さんを見て音川さんのソロに移る。タムを高音から低音に向けてタカタカトコトコドコドコ、よく響く。後ろは立ち見で満員。おー、森山さん叩く叩く。音川さんのけぞる、またサックスとマイクが当たる。今日は森山さんもよく見える位置に座った私。あ、スティックが落ちたがすばやく持ち替える。ノブ君と顔を見合わせて森山さん、音川さんのバックでガンガンとつけ、盛り上がったところで森山ソロへ突入。すごい形相だわ。バシー!!とテーマに戻る。気迫とか、凄いなんて言葉にしてはこの、このエネルギーは表現できない〜〜。言葉を探しているうちにドラムソロが終わってしまった。

メンバー紹介。「もうトシだからやめるやめるっていいながらもう何年こんなことをやっているんでしょうかね。もう恒例の年末ラブリーももう15年くらい?」「もっと」「20年超えてるよ森山さん」と客席から声がかかる。「20年にもなるかねえ〜、とすると私は50を超えてるってことになりますね(笑)。そんなわけで今日はうんと頑張ろうと思っています(大拍手)。最初の曲は音川が作りました曲でして、次の曲も音川英二の作りました曲です。」と、タイトルを言うのかと思ったが「名前は後から本人に聞いてください」

Wild riverが始まる。あ、この曲やっぱりいい曲だわ〜。昨日よりテンポが少し遅めかな、これくらいの方がゆったりしていていい感じ。テーマからノブ君ソロへ。ノブ君ソロから音川ソロへ。バランスよく聴ける感じで心地よい。昨日に引き続きオットは夢見心地のようだわ。音川さんの足蹴りが出た。ノブ君の右手が川の波音のように聞こえてくる。音川さんが後ろを振り向いてソロ終わりの合図、昨日に引き続きグズラさんと森山さんのデュオからグズラさんのフリーソロへ。う〜ん、いいなあ。いつももっとやってくれればいいのに。ドゥーン、ドゥ〜ンというこのフレーズ、昔のピアノレス時代の曲にあったなあ・・・なんだっけこの音・・・ああ、No more apple(井上淑彦作曲)だ。あ、なつかしい。

Gratitude。静かなイントロ、外のクラクションの音が一瞬邪魔をする。ああ、風邪が治りきっていない私・・・喉がイガイガする、咳払いをしたいのだが我慢。森山さん、今日はシンバルが以前のものに戻っている、修繕していらしたあの例の割れシンバル。まずシズルの穴のところで割れてしまい、大きく欠けてしまっていた、そうしたらそこが軽いのでいつも上の方にむいてしまい、シンバルスタンドに通す中心の穴の部分がだんだん変形してきて、叩くときに偏心して響きが悪くなってしまっていたのです。その穴を大きくして、シンバルスタンドの受けの部分を大きくするという改造をなさっていらっしゃった。やっぱりこれがいちばんトップシンバルとしてはいい音に思える。これをマレットで叩く、こんどはブラシでスネア、これもいい音〜。あ、喉のイガイガがおさまらない、と咳払いを遠慮しながらする。音川ソロに突入し音量が大きくなったのでやっと咳払いができたよ・・・この曲もすばらしい。うーん・・・手が止まっていました。

いきなりロール、慌ててノブ君「Departure from the mysterious flash」のテーマに入る。おお、テンポ速い。サックスにマイクが当たって位置が変わってしまった。グズラさん弾きまくりの爆走、目立つめだつ。いつもの割れシンバル、音はいいけれど芯の部分の支えが大きいから振幅が小さいのか音量が小さく感じる。激しい曲のレガートだとちょっとインパクト弱いかな?音川ソロいいぞ、倍音吹きまくりカッコイイぞ。森山さんだんだん音量を下げ、望月田中デュオへ。そこから入ってだんだん音量をアップ、おおこのコントロールがスバラシイ。すごい緊迫感、う〜む。わー、応酬だ応酬だ、凄いぞ、森山さんなんて楽しそうな顔。そういえばこの二日間で、初めて演奏中に楽しそうな顔をなさったな。生き生きしている。スティックが飛んだ、「ふな」さん拾った。もしかしてそのままネコババ・・・(ちゃんとあとで奥様にご了承いただいたそうです)?すごい・・・思わず拍手から手を合わせて拝みたくなっちゃう。ドラムソロからテーマに戻るとき森山さんぱっと頭を上げてノブ君の方を見る、だーっとテーマになだれ込む。・・・終わりのテーマのエンディング揃わず・・・もう一回行くのかなと思ったけれど終了、うわあーもったいない、いい演奏だったのに最後でずっこけちゃった。メンバー紹介、「しばらく休憩します・・・こんなビラが入り口の方にありますのでよかったら見てやってください。これは3月1日に多治見の地球村というところで山の上の山小屋のようなところで、ライブをやって、そのあと酒盛りをやろうという多治見市としては珍しい趣向でありまして、特に酒盛りの方はえー、つまみもドリンクも全部入れて1500円ということです。後の方だけ行こうという人はダメだという風に書いてあるみたいなので、よろしくお願いします」拍手。「あと、こういうものも持ってきました。森山威男ドラム道場っていうのを可児市主催で、Alaでやることになりました。よろしかったらいらしてみてください。あ、見学でも良いですよ。どうぞよろしくお願いします。」

休憩を使って昨日のレポートを打ち始める私。30分くらいではそう進まないが・・・しばらくしてドラムヘッドプレゼント大会。遠くから来た人・・・で、熊本から来た男性に一枚。あとはじゃんけん大会。

9:30二部スタート。Mr.P.C、音川ソロから。正攻法のいいソロだわ。ノブ君一旦トーンを下げたソロから入る、3拍フレーズを多用、大鷲のような腕の振り。低音からだんだん盛り上げるフレーズにしっかりグズラさんもつけて、う〜んとうなってしまう。

「ええー、Mr.P.C.という・・・この曲名は何ですかって訊いたら音川が「パソコンおたく」だって。(爆笑)そういう意味でミスターP.C.ではなくて、コルトレーンがポールチェンバースのために作った曲で、ミスターP.C.なんです。次の曲も名曲です。つい先頃亡くなられたマル・ウォルドロンさんという方と、一緒に共演させていただいたこともあったんですけれど、笠原にもなんどか来ていただいて、多治見の隣町なんですけれど、親しくさせていただきました。残念ながらお亡くなりになってしまったんですけれど。マル・ウォルドロンさんの作ったきれいな曲です。Soul eyes。」

テーマ、美しいわ、いい音。音川ソロへ、ああ、あの割れシンバルやはりいい響き・・カツンカツンという当たりの音が柔らかいけれど粒が立っている。いつかネットで「森山のシンバルはいつも割れているな、金がないのか?」などという書き込みを見つけたことがある。もちろんそういうわけではない。本当にシンバル探しというのは難しいものだとわかった・・・それこそ金(鐘)と太鼓で探しても本当に気に入るものは見つからないものなのだなあ。運がないと・・・。音川ソロから田中ソロ、ベースとピアノのデュオに。いいねえ。カデンツァが聴ける、うれしい、イイネェ〜。

サンライズが始まる。う〜ん、ノブ君ソロ、ベースのアンプの調子が悪いのか電源が切れたのか、グズラさんの手が止まりアンプのコードを抜き差ししたり、スイッチを入れ直したりとなさっている。ピアノとドラムのデュオになっている。デュオのサンライズはこの前高木食堂(その頃は名前が違ったが)で聴いて以来だけどどうなっちゃうんだろう、あきらめたのかな・・・と思ったらおや何事もなかったかのように弾き出したぞ、何だったのかな?うわ、うわ、うわ、すごいバトル。音川さんのソロもしっかりしっかり吹いて。森山さんとノブ君が会わせてリズムを入れてブレイク、音川望月デュオへ。トップからリフを森山さんとノブ君が入れて、サビからダーンと大音量。音川さん、おおいいぞ。凄いソロだ!

メンバー紹介。アンコール!!森山さん「やります」と一言。Hush-a-bye。ああ、もう脱力。ノブ君のあまりに凄いソロ、ペンも持てない。森山さんがバックでサビのメロディーを口ずさむ。音川さんのソロ入り口ちょいとクサイ音色とフレーズ、「泣かせる」感じ。ああ、この二日間のライブ、もう終わりに近づいているのね、寂しいよ・・文章もとぎれとぎれになってしまう。ベースソロ。

昨年のライブのときにも書いたが、ヤジ男がまた来ている。ずっと気になってしかたない。書くのをどうしようかと思ったのだけれど・・なんとかならんもんか。本人に悪気はないのはわかるが、盛り上げているというより雰囲気ぶちこわし、もういつあの掛け声がかかるかと思うとイライラして集中できない。ハッシャバイのテーマからエンディングに入り、音川さんが音を伸ばし、森山さんがシンバルをいい感じで鳴らして、すごくいい雰囲気になっているときに「イイェエエ〜」と大きい声を出す。

「ありがとうございます」と言ってからしばらく間が空く。くすくす笑いが始まる。「いやー」「****です」「よかったあ〜」「ああ、今日は久しぶりに娘が聴きに来ているんですよねえ」「そうだあ、イエー」拍手。「いや、拍手するほどの娘じゃないですが」「大きく成長したっ!」「あの・・・いかに楽をして生活しているかということを日頃言ってるもんですから、まあ汗水たらして仕事しているんだよというところを見せようと思って今日は連れてきました」・・・・・・「お父さん頑張って!」「イエー」「今日はいろんな方がいらしてくださって、初めて聞きに来てくださった方もいらっしゃるんですよね?人見知りをする私としては、少々緊張して演奏しましたけれど。あの、一日目と二日目とだいぶ演奏内容が違うようですね。人見知りするんでしょうか。二日目になると慣れてきて、自由に叩けるんですけれど一日目はどうも緊張してしまって。まあいまだに一日目は金返せなんていわれたことはないのでよかったですが。一日目はこんどは家でやってこようと思っています」(いやただ単に、一度でもスティックを握って練習してくればいいだけの話だと思う・・・ドラム道場が始まったら大丈夫と思われます)「イエー」河合さん「森山さん一日目よかったよ」「イエー」「ありがとうございました。いつものクロージングテーマ、やりましょうか」「イエー」

グッドバイ。美しい音の、いい感じのイントロ。また低い音でテーマを始めたね・・・かけ声が飛ぶんじゃないかと気になって気になって・・・案の定サビから音川さんが入ってからしばらくして「イエ"〜」うるさいってのお!ああ、グズラさんのベースライン何てなんて・・ああ、落ち着くわ。シンバルも割れろ、ヘッドも破れろといわんばかりのドラミング!

アンコールの拍手が鳴りやまない、普段だったら絶対これで終わりなんだけれどな・・・・

メンバー再び登場。おお、もう一曲やってもらえるのかな?「でぃやあ〜」森山さん「普段??ないバンドはこれが困るんで、これで全部なんです。よろしければ最初っからもう一度全部やりましょうか」「ぎゃー」「いやあー」「うぉう」「何やろうか・・ああ、あれならできるかも知れないね」「おおできるできるうっ!」「あれは小学校唱歌でしょうか、浜辺の唄」「オオゥ!いいねえ〜!」「それならできますよね・・じゃあヴォーカルの方」(拍手しながら)あーっはっは」森山さんが田中さんに「ピアノから」と指示を出す。ノブ君一瞬躊躇。「たなかちゃ〜ん」「がんばって−」ときたか。ピアノ1コーラス、ノンテンポのテーマ、うまくいい音で弾くところと崩すところが混じってとても面白い音になっている。どんなテンポで入るかな。森山さんがテーマの終わりにスティックで「1,2,3,4」とテンポを出す。「いやあ〜」ベースがちょっとハウリング。森山さんサビのテーマを唄う。この曲がこんなジャズになっちゃうんだよね。以前やってたときはあまり好きじゃなかったんだけれど今は本当にいい感じに仕上がっている。倍テンにはならないのかな〜。音川ソロ終わったら森山さんニヤッと笑って望月さんを見上げてベースソロへ。ドラムソロはなくエンディングに。今日はめずらしくアンコールに応えましたね・・・「ありがとうございました!」でおしまい。「*****」「@@@@@」「よっしゃあ〜」と掛け声がまだ続いているが耳をふさぐ。

明日東京で仕事のH条さんは、翌朝の始発の新幹線では始業に間に合わないため夜行の急行で6時間かけて東京へ帰るとか、11時46分発の「ムーンライトながら」。私より根性入ってるな・・・お見送り。今年もいいライブを聴けていい締めくくりができました。来年もよろしくお願いします。