昼間どうしてもセイブ・イラクチルドレン関連の講演に出席しないといけなかったので、朝新宿を出て豊橋へ、夕方また新宿に戻る。「こだま」でのんびり寝ながら・・・また東京駅まで乗っていこうかと思ったが、新横浜あたりで目の前に座っていた男性が一人でドタバタ暴れ出して怖かったので品川下車。いったい何だったのだろう、はーはーと大きい息をしてうなり声をあげ、「ゴメンナサイ」とか言いながら、振り上げた右腕を左手で一生懸命押さえている、って感じだった。そのアクションもかなり大きく、周りの人も退いていた。新宿駅からピットイン目指してトコトコ歩く。時間がちょっと余ってたが、寄り道するといろいろ買い物したくなって出費しそうになるので我慢我慢。パソコン店なんか覗いたらどうなることやら、その手の店がある通りは避けて歩く。

6時半、ピットインの前に着くと、まだほとんど誰もいなくて、レポートの画像整理などを、壁のコンセントにパソコンの電源をつないで(あ、これこの間盗電で書類送検された人いたね・・・ヤバイ)時間つぶし。メールチェック。以前よりピットイン周辺の電波事情はよくなったみたい。前は店の外でも圏外だったけど、なんとか送受信できた。そうこうしているうちに、麦猫ちゃんやら、ヨッチャン先生やら、おなじみの顔がそろってくる。父から電話、家族同様につきあっていたおばちゃんの具合が悪いと。その内容にも気が重いが、息子ほったらかしで東京にライブに来ているのが親にばれそうでうろたえる。父から自宅にかかってきた電話には、息子は「ママ仕事に行ったよ」とうまくフォローしてくれていたらしいが。

何度か電話連絡に追われてどたばたしているうちに演奏が始まった。くだらない前置きはこれくらいにしよう。

良かったんです、演奏が。皆さん、今日の演奏は、20年以上森山さんを追っかけしてきた中でも、特筆に値する演奏だったと思います。なぜかというと、今日の演奏で、このグループの「何か」が変わったことがわかったんです。かといって、筆では何十分の一か、何百分の一も伝えられないのがもどかしい・・・・ごめんなさい。

7時50分スタート。インプレッションズ。ノブ君色が違うが今日も水玉模様、グズラさんは半袖の黒いシャツ。音川さんはちょっと変わった織り方の生地の黒シャツ。森山さんは例のベージュ系ジャケット。ノブ君今にもピアノを叩き壊しそうな弾き方のソロ、必死の形相、低音から高音にかけて叩きまくる、森山さんをしのぐかのような勢い。森山さんを見て、フレーズとリズムを作って森山さんをリードしているかのよう、ものすごい気迫。う〜ん、手、切れてない?のけぞる音川さん、叫ぶ森山さん。ノブ君のピアノはバッキングといえるのか、サポートというよりも闘いに参加しているようだ。ドラムソロ、スティックが飛んで音川さんに当たった。昨日もすごかったけれど、いったい、もう、何?ハイハットよ裏返れ、シンバル割れよ、ドラムヘッドぶち破れ、リムも壊れよと言わんばかりの叩きまくり。リズムパターンからテーマへ、あ〜、何という演奏。

「ありがとうございます。音川英二。望月英明。田中信正」はあ、はあ、はあと息をつく。「昨日本気で練習しましたので・・・・アフロブルーやります」

森山さんがワルツのリズムを叩き出した、少しテンポが速めかな?8小節分叩いたところでノブ君とグズラさんが入り、その後音川さんが入ってイントロ。なんだか、「いい」演奏というレベル、次元を完全に超えている。あ〜、もうこの表現力のなさ、何と書いてもだめだわ、なさけない。音川さん熱演。森山さん目に汗が入ってしまった、痛そう。。・・・・もうしかし、何とも、ペンの力は及びません。ノブソロ終わりに森山さんが音川さんを見て入るように促す。少しソロして、テーマに戻る。

ノブ君、昨日もだけれど靴を履いている演奏を久しぶりに見た、なんか不思議。裸足を見ても違和感があるが、靴もふしぎという妙な状態。

タオルで汗を拭く森山さん、「三曲目はマル・ウォルドロンさんの曲ですね(昨日コルトレーンと書いてしまった)、今年亡くなられたんでしたっけ・・・」音川さんが去年、と答える。「何度かごいっしょさせていただいたことがあったんですが、レコーディングも一緒にさせていただきました。不思議な人でした、最後まで心の内を明かさないっていうか、私が英語ができないだけなんですけれど(笑)。まじめに聞くとはぐらかされてしまって、ああ私の方がはぐらかしていたのか、でもまあ本当にそんな感じでした。あまり自分のことも話さないし、どういう風にやろうかっていういうこともおっしゃらないし。『あまり知らない方が良いんじゃないですか』っていうような感じで。秘策を練ってピアノの前に座っているのかと思ったら、ただ普通にやっただけなんですけれど。おそれいりました。・・・・・今朝、ちょっとおしゃれをしようと思って、普段は電気カミソリをあてるんですけれど、レザーをあてたんです。・・・『切れてな〜い』ってのがあったでしょう、切れるんです。なぜ切れるんでしょう(とあごを触る)、アメリカだとすぐに訴訟になるんでしょうね、ねぇ田中さん」とまた振る。これはヨッチャン先生に聞いた方が良いと思うけれど。・・・次の曲とは何の関係もないんです。ソウル・アイズです」

テナーのテーマから。ノブソロ、ああ、きらきら光るような音、メロディー。フレーズのタッチもいろいろ変えて、ベースとのデュオ、ほれぼれ。ひきとって音川ソロへ。テナーのサウンド、ドラム休んで高低強弱ともメリハリがついて、息づかいまでが伝わってくるようなソロ。マレットで入る森山さん、シズルの音が響き渡る。テーマに戻り、ブラシでつけ、音川さんのカデンツァ。堪能させていただきました。

Sound River。テーマ、アフロリズムが響き渡る。ノブソロ、アフロから4ビートへ。ノブソロは森山さんとの対決、森山さんはノブ君を見据えて叩きまくり、ノブ君も負けじと叩きまくる(弾きまくるの間違い、ではない)。もう、地響き、大嵐のよう。後ろで望月さん両者をけしかけ、そこに音川さんが火に油を注ぐように乱入、一気に4人で盛り上がり爆発、ノブソロ終了、そのまま音川ソロへなだれこむ。大音響でベースもガンガン弾いている、ノブ君も音川さんも森山さんも一丸となって音川ソロ。だれがソロイストで誰がバッキングなんていう区別、全くないように聞こえる。森山さんがリズムパターンを出し音川ソロ終了、このままドラムソロへ。森山さんこんなに叩いた後でまだ叩くか、怪物と呼ばれる所以。なんて正確なドラミング、だんだん音量が上がっていく、これで最大だと思ってもまだまだ、まだまだ! パカン!で終わりのテーマへ、全員でエンディングに向けて全力の演奏。

「音川英二!田中信正!望月英明!ありがとうございます、しばらく休憩します」

退場するメンバーに向かって、拍手が鳴りやまず。控室に消えてからも、客席はしばらく誰も言葉を発せず、客席は静まりかえり、その後しばらくしてため息、ウォーという声、「すごかった」「何あれ?」というざわめきに変わった。

9:10スタートの二部。ドラムのチューニングをして、森山さん、笑って頷きながらカウント、出だし少し乱れた、音川さん、もうちょっとごまかしてもいいのにさ〜。Mr.P.C.。音川ソロ。あ、ノブ君靴を脱いでる。そういえば、さっき休憩時間に音川さんが言ってたから気がついたけれど、ノブ君姿勢が良くなった?前は、ピアノを弾いてるときここピットインでも顔が全然見えなくて埋没しているときがあったけど、今日はきちんと顔が見えている。中音域から高音域を叩きまくるノブ君、森山さんとリズムがばっちり合って、どんどん盛り上がる。ちょっとソロが短い気がしたが、森山ソロへ。テーマに戻るのかなと思うフレーズが入り、音川さんもノブ君も構えるが、まだソロは続く。すっご〜い!テーマのフレーズに合わせるドラミングではなく、もう叩きまくり、最後の4小節だけ合わせて、終了。

「ありがとうございます。音川英二!田中信正!望月英明!・・・・年をとった話はしないんですけれど、私も長く叩いているみたいで、なつかしい人が何人か演るたびに来てくださって。今日はとてもうれしいことがありました、それはこのシンバルなんです。中古のオールド・Kジルジャンが出たと聞けば、東へ走り西へ走り肩を落として泣きながら新幹線で帰る(笑)という日々が続いたんですが、そろそろ涙君さよならでございます。何を隠そう、今日このシンバルを持ってきてくださった方がいるんです。宮崎さんとおっしゃる方で、私が山下トリオを辞めてすぐくらいだったんですけれど、『どうせ森山さん暇にしてるんでしょうから時々は教えてくださいよ』っていうことで、知り合いになってアケタの店で昼間週一回くらいレッスンしましょうって言うんで始めた時に来ていただいた方なんです。で、どういういわくがあるかというと、三鷹に楽器屋さんがありまして、もうちょうど山下トリオを辞めたあたりの頃は、このシンバルはもう作っていませんからこのシンバルはヴィンテージになりまして、普通のお金では買えない値段になっていたんですけれど、まだその中では安い方だったんです。僕もいいシンバルがあるなあと思って、ちょっとそこで触らせていただいて、いいなあと思ったんですが、でももう山下トリオを辞めた時にシンバルを買うのもないものだと思って、買うのを辞めたんです。明くる日になってやっぱりシンバルは腐るものじゃないし(笑)、欲しいと思った時に買わないともう手に入らないと思ってもう一回その店に行ったら、『もう売れちゃいました』って。この方がお買いになったんです。・・・・でもこの方、偉いじゃないですか、今日このシンバルを持ってきて下さった時に、『気に入ったら使って下さい』って、ただそれだけじゃないんですよ、こう言ったんですよ、『20年間も温めていてすみませんでした』謝ることじゃないんですのにね。私も『いえいえどういたしまして』なんて言ったんですよ(笑)と。しかもその後がすごい、『いくらでお譲りいただきましょうか』って言ったら、『いえいえ、お気のすむまでたたいていただいて、もうつぶれて叩けなくなったらお戻し下さってけっこうです』って、こう言うんですよ。こんな人って、います?」拍手。「お涙ものですよね、だってただでさえ持っている人でも中古で出すことは滅多にないんです。ましてや、Kジルジャンは一枚一枚手作りですから、Kであればなんでもいいっていうわけではないんです。一枚一枚音が違って、本当に気に入るものは何枚か、何十枚かに一枚なんです。でもって、めったにお目にかかれないんです。たとえばこれも新品なんですが、これもオールドKジルジャンなんですが、音が全然違うんですよ」と言って、こちらから向かって右側と左側にあるシンバルをカーンカーンと叩き比べてみせる。「こっち(向かって右)は暗〜い寂しい感じ、こっちは(向かって左、トップシンバル)明るい、これからだ!って感じで、『森山が来た!』って感じ、こちらは(向かって右)『森山さようなら』って感じ。この『来た!』っていう感じが欲しかったんですよ。あの欠けたの(昨日までトップシンバルに使っていた)も気に入っていたんですよ、もうダメなんじゃないかと謝りながら叩いていたんですけれど、弱いものを見るともっといじめたくなってしまう性格で、こう欠けているのを見ると『もっと欠いてやろうか』って叩くものですから、もうどんどん悪くなる一方でした、これで思い切って叩けそうです。・・・・次の曲はこういうこととは全く関係のない曲で・・・・田中さん!」といきなり振る、爆笑。音川さんもうろたえるノブ君を見て笑う、「次の曲は私が発音しにくい曲なんです、これは音川さんの曲ですよね、なんていう曲でしたっけ?」New and Old Wonder「あなたも真面目な方ですね、言われれば必ず答えて下さる。ニュー・オールド・なんとかって、そういう曲で、一つ一つの単語の頭を取るとナウっていう事になるんです、って胸を張って言うんですけれど、だからなんだっていうんです(爆笑、音川さんにもオオウケ)。NewでもOldでもいいじゃないかって、思ったんですけれどそういうものじゃないですよね。すばらしい!ねえ田中さん(とまた振る)。じゃあその曲をやります」(笑)

ノブ君のピアノからはいる、そういえば昨日のレポートに書いたタムヘッドのカンニング、やっぱりあったわ、証拠をお見せしましょう。おもしろい音階の入り方のノブ君、あれ、いつの間に靴をはいたんだろう?なんて多彩な音が出せるのよ〜、何、なになに?このノブ君。森山さんをリードしているかのように聞こえる、圧倒される、こんな迫力の演奏、もうもうもうメモやレポートでは表現できない、森山さんが叫ぶ、音川さんがソロに入っても、森山さんとノブ君のガンガンのやりあいの延長が止まらない、まだうしろ二人でギャリギャリとやりあっている。スピーディーな音川ソロ、グズラさんの音が厚みを加える。森山さんがノブ君に合図して音川森山デュオになった。バシバシっとサックスとドラムの応酬、ヒートアップ、すごいすごい、音川さんもどこまで行っちゃうの、うわうわうわ、もうあっけにとられているうちにテーマのフレーズが入り、カルテットの演奏に戻り、全員で大暴れしてから森山さんのソロに。叩きまくりから小さな小さなロールになり、だんだん大きい音になり、大音響かと思うとまだまだ大きくなる。バシン!と音を出したところでテーマに戻る、ンタッタン、ンタッタンのエンディングも今日は決まった!歓声、拍手!!!

はあー、はー、と荒い息。「喋らなくてもいいんですが、昨日はまた珍しい人が来てくださって。昔の、忘れていたことを聞かされたら、ああそんなこともあったなって思ったんですけれど。昨日来てくださった方と、私が料理屋さんみたいな所で仕事の打ち合わせをしていたら、****さんって言う方からそこへ電話がかかってきて、『今森山さんと仕事の話をしてる』って言ったら、『じゃあそこへ行ってもいいですか』っていらしたんです。私はあまり面識がなかったんです、ああいう風貌の方ですから、そばに寄ったら食いつかれるんじゃないかと思って(笑)こわかったんですが、なぜか『森山さん勝負しましょう』って言われて、わたしは『したくない』って答えたんですけれど、何をするかと思ったら腕相撲なんです。私が簡単に勝ってしまったらしくて、そうしたら負けず嫌いの方だから、さっきのは練習だなんて言って、三回勝負してわたしが勝ってしまって、それをあろうことか、なぜか遠くの方からポンタが見ていたそうで、それ以来私のことをポンタが『兄貴』と呼ぶようになったんです(笑)(そういえば2001年8月のピットインの演奏には初日二日目ともポンタさんが聞きにいらしてましたね)・・・そんな話を聞かせてくれました。・・・・次の曲とは何の関係もないんです、ねえ田中さん(笑)。次の曲は井上淑彦が渾身の思いをかけて書き上げた曲、Gratitude、感謝、です。」

だめです、もうとろけてます。今メモを見たら、な〜んにも書いてない。空白。

笑顔のまま、森山さんじ〜っと固まっている、ビデオデッキのポーズボタンを押したみたい。ニヤッと笑ってバカン!とサンライズ。不意打ちを食わせようとしたね。音川ソロ、1コーラス(?)終わったところで森山さんがバシ!と音を切る、ノブ君も森山さんを見て手を止める。音川望月デュオに。3コーラスくらいはデュオ、次のトップから、リズムリフを小さくハイハットを「手」で叩いてサビまでつける、ノブ君も合わせて小さく。次のコーラスは何もなし、その次はなに?あ、何もなし。この間はずっと音川望月デュオ。タパタパタパ、グォングォンが心地よい。森山さんはノブ君を見てる。曲の頭からサビまで今度はスティックでハイハットを叩いてつける。次のコーラスの頭はサイドシンバルでリズムリフ、サビからロールで盛り上げて、ノブ君はまたリズムリフをつけるつもりが、森山さんは普通のドラミングに戻ったのでノブ君も合わせる、頭からカルテットでの演奏に戻る。のけぞる音川ソロ。4人で突っ走る、そろそろ終わりかと思ったがまだヒートアップ、吹きまくりの後ろで森山さん叩きまくり、ラソミレドファミ♭ラ♭シ♭〜、さてこんどは信正ソロ。ありゃ、ベース止まっちゃった、ドラムも止まった?ピアノトリオのうちドラムもベースもいなくなっちゃったら突然ピアノソロになっちゃう。さては、望月さんは田中森山デュオに、森山さんは田中望月デュオにしようとしたんだな?森山さんが戻った、ドラムとピアノのデュオ。望月さんもまた戻り、トリオになったがすぐまた森山田中デュオに。望月さんつけるかつけないか、のベースだが、また森山田中デュオにした。バトルバトルバトル!ノブ君、全く臆するところなく森山さんにくいついていく、さてどっちが優勢か、もうカウントできないフリー?バリバリゴリゴリドシンバシンギャリギャリギャリ、森山さんが一瞬ためたところでベースが入り、音川さんもつける、音川さん退いてトリオの演奏になったがまた音川さんも参加。徐々にカルテットでの演奏になる、もう森山さんと田中さんはヒートアップ状態だけれど、そこへ全員で一丸となって持てる限りの力を注いで暴走状態、フリーの演奏か?今までにはなかったパターン、なんともはやあっけにとられてしまう、すごい爆発力、その上まだドラムソロまで!終わりのテーマ、バシーン!

拍手拍手拍手!メンバー紹介、どよめき、ため息、歓声、口笛などが入り交じる。

「ありがとうございます。(中略) 昨日は母親に「それで仕事は何をやってるの」って言われた話をしたんですが、そんなことを言うのは母親だけじゃないんです。今回も出てくる前に高校生の娘が、「お前さんまた遊びに行くのかい?気楽でいいねえ」なんて、こういう姿をいちど見せてやりたい。お父さんはこんなに汗をかいてやってるんだよって、誰か言ってやってください。なんでこんな事を言うかっていうと、最近考えさせられることがありました。可児の中学校なですけれど、職業訓練って言うのを授業でやるらしいですね。将来どういう職につきたいのかっていうことで、希望して製造業に行ってみたり、デパートに一日勤めたりっていうことをするんです。どういうわけか、中学生の女の子が『プロのドラマーになりたい』なんて言うものですから、どうしたものかと思ったら『森山先生、職場がどんなものか体験させてやってください』ここへ連れてきて職業訓練をするのかしらん、と思ったらそういうことはなくて、『森山先生がご自宅で日々芸術に打ち込んでいる姿を見せてやって欲しい』と。これもまた滅多にないことで、うちに来たその女の子よりも、私たちの方が緊張してしまって、芸術的な雰囲気をかもし出さなければならないし、それらしい服を着て(どんなだ?)『やぁ、よくいらっしゃいました』なんて、二度とあんなことはすまいと思ったんですけれど。田舎にいるといろんなことがあります。またお会いするまでに二つ三つ、楽しいお話を仕入れておきたいと思います。・・・・ありがとうございました」拍手。しかし、ラッキーな女の子だねぇ。

Goodbyeが始まる、また今日もHush-a-byeはないのね。ゴージャスな和音のイントロ、キャンキャンと変な音がする。あ〜、弦が切れたなぁ〜。ついにやりましたね。崩したテーマなんだけれど、何と心にしみる事よ、胸が熱くなってくる。誰もがじっと聴き入っている。今日は感動しているんだけれど、純粋な感動と言うよりも驚きが強くて頭がぐらぐら。終わりのテーマ、音川さんがサックスを振り上げ、森山さんがシンバルを渾身の勢いで叩きつけ、ベースの音が響き渡って、終了。

拍手、鳴りやまず。森山さんが出てきてステージに上った。ドラムの前に座る、もしかしてドラムソロ?のわけないよね・・・何をするのかと思ったら、スティックケースからスティックを出して一本ずつみんなに配りだした、びっくり!もしかして、もうスティックがないから叩けません、アンコールできませんっていう作戦?

今日の森山組での演奏は新境地が見えました。あんまり書くと、「やっぱり森山さんは二日目だけ聴きに行けばいいや」なんてファンが増えると困るんだけれどね。今日新しいシンバルを得た喜びが森山さんの演奏に何かを付加したのしたのかも知れませんが。きっと、きっと、また森山組は進歩していくのです。次の演奏が待ち遠しい。(写真は盛岡のヨッチャン先生からいただきました)

森山夫妻と今日の功労者宮崎夫妻との記念ショット。
一日目のレポート