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軽音学部に部員が増えた。

類は友を呼ぶということわざ如く変人が集まった。

そんな奴らがたまる場所が野村の家。

こいつの家は両親が共働きで居ない事をいいことに後輩の女の子を連れ込むという

何とも最先端なことをやっていた男だ。


BEER

そこでは昼間からパーティーがあり酒盛りが始まり、俺はコップ2杯のビールで

野球拳をやり、フルチンで大暴れしたのちゲロを吐いた。

このとき俺は酒が飲めないカラダなのだと認識したのだ。

毎回ビール2杯でゲロを吐いていた。

軽音楽部のなかで一番弱かった。


あるとき野村が

「やりたい曲があるんだけど」

「どんな曲?」

「オノヨーコの、心配しないで京子ちゃん、って曲」

「へぇ〜」

「これだよ」

って、スピーカーからいきなりオノヨーコの叫び声が轟く。

歌詞とかメロディーとか一切なく、

♪ キャァァ〜〜〜、ドンウォリ、ドンウォリ、ドンウォリ、ドンウォリ〜〜♪

そしてまた意味不明の叫びが続く。


SOMETIME in New York City

さっぱり意味がわからない。何なんだ?この音楽は?

部員も眉間にシワをよせて聞いている。

「どうだ?」

「・・・・・・・・」

「やろうよ!」

「あのな、俺には何だかさっぱりわからないよ。これをコピーするのか?」

「そうだよ」

軽音楽部は前向きな部活であるから何でもトライするのでこの曲を学祭でやることにした。


バンド名は「69 Brothers Band」

全員パンストをかぶり銀行強盗のような容姿で登場。

いきなりオノヨーコの「Don’t Worry Kyoko」から始める。

俺はサックス持たずボーカリストとして参加し、オノヨーコを上回る狂人さでシャウトした。


バンドは完全にフリーだ。

メチャクチャな演奏をしている。

パンストをかぶった奴らが楽器をメチャクチャに演奏している光景は何とも壮観である。

やめるタイミングがみつからず叫び疲れたので、いきなり

♪野球ぅ〜すーるなら、こーゆーぐあいにしやさんせ〜♪アウト!セーフ!よよいのよい!

とやったら、バンドもそれにつけてきて曲は野球拳になった。

そこからは客を引っ張り上げての野球拳となり、ポコチンこそ出さなかったが盛り上がったステージとなった。


ちなみにお客に女子は一人もいなかった。

だいたい69 Brothers Bandのメンバーは女子に気味悪がられて避けられていたからな・・・

女子に人気のステージはバスケットボール部やバレーボール部の奴らがやる軟弱なフォークソングだった。


俺はナベサダのコピーバンド。これは先生たちが見に来てくれた。

「渡辺くん、この音楽はなんていうの?」

「フュージョンといいます!」


楽しい学園祭であった。


オノヨーコの曲はYou Tubeで「Don’t Worry Kyoko」で検索すると聴けるよ。

興味のあるかたはどうぞ。





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